勤務先から能力不足を理由として解雇されたら、どうすればいい?

勤務先から能力不足を理由として解雇されてしまいました。しかし、私はむしろ仕事のミスは少ない方ですし、注意も殆ど受けたことがありません。幼い子どもがいてサービス残業できないことが、私を辞めさせたい本当の理由だと思います・・・。どうしたらいいでしょうか?


中西 俊枝 先生
一橋大学法学部、大阪大学大学院高等司法研究科卒。新62期。2011年9月、大阪からの登録替えで当事務所に入所。生まれも育ちも大阪だが、福岡県出身の母に育てられ、福岡での生活に心地よさを感じている。先輩方のように、女性や子どもの事件に逞しく取り組める弁護士になれるよう、一つずつ経験を積んでいくことが目標。

「労働審判」という制度を利用できます。
納得できる解決が得られるように、まずは弁護士へ相談してみましょう。

そのような仕打ちをされると、本当に傷つきますよね。
たしかに、多くの会社の就業規則では、労働者の能力不足が解雇事由としてあげられていますが、あなたの場合は解雇事由がなく、解雇は無効と考えられます。

そもそも、能力が不足していたとしても、解雇が有効とされるのは、その程度が著しい場合だけです。また、能力の改善が見込まれる場合には、直ちに解雇してはならず、教育や配置転換などの解雇回避措置をとるべきとされています。

そこで、どうやって争うかですが、「労働審判」という制度があります。
これは、裁判所で行われる手続ですが、訴訟とは異なり、
①3回以内で解決を図る
②裁判官と労使問題の専門家が審理を行う
③まずは話し合いによる解決(調停)を目指し、まとまらない場合には審判が言い渡される
という特徴があります。
労働審判では、訴訟よりも迅速に、労働局等が実施している「あっせん」よりも適正に、解決できることが多くあります。また、実情に即して、例えば「金銭の支払と引き換えに退職する」という合意をすることもできます。

他方で、複雑な事案(整理解雇や過労死など)の場合など、訴訟の方が適しているケースもあります。また、労働審判に対して異議が出された場合は、訴訟に移行することになります。
納得できる解決が得られるまで、一緒にがんばりましょう。

 

女性協同法律事務所
福岡市中央区天神2-14-8 福岡天神センタービル4階
TEL 092-751-8222
http://www.josei-kyodo.jp/
「女性による女性のための法律事務所・女性の権利のための法律センター」を目標に、1989年に事務所を設立。現在では11名の女性弁護士が在籍している。相談者は圧倒的に女性。離婚事件が多く、相続などを含めると約6割が家事事件。つづいて破産・負債整理、セクシュアル・ハラスメントを含む労働事件、少年事件・刑事事件、性暴力や医療過誤、交通事故や学校事故などの損害賠償請求事件、通常の契約をめぐる事件など。法人のメリットをいかし、長期間にわたって「お一人様の老後」の世話をする成年後見の業務にも携わる。