渡邉由規さん/「話し方」は才能ではなく豊かな人生へ導くスキル!その確信が起業を叶えた

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渡邉由規さん
『株式会社SCAi』 代表取締役社長
北九州市生まれ。大学を卒業後、大手企業で秘書業務に従事。結婚のため退職し2児を出産。31歳からテレビレポーターなどの「話す仕事」を始め、司会の実績は2,000件以上。2012年「渡邉由規 話し方教室」を開講、2013年『株式会社SCAi』設立。現在は北九州校と福岡天神校、東京2校を運営。『日本話し方協会』を創設し、海外事業も展開。

「話し方」は才能ではなく豊かな人生へ導くスキル!その確信が起業を叶えた

小さな頃から活発で、人前で話すのが大好きだった渡邉由規さん。留学やアナウンサーに憧れたが、厳しい父親に従って地元の大学を卒業し、大手企業の秘書に。20代で結婚退社し、男の子2人を出産した。「3歳までは愛情たっぷりに育てようと決め、海や砂場、ボール遊びも一緒にやって。自宅には近所の子が大勢遊びに来ていましたね」と楽しそうに振り返る。しかし「話す仕事をしたい」という夢を忘れたわけではなかった。

次男が3歳になるとテレビ局などに自らを売り込み、半年後にレポーターとしてデビュー。「子育て優先」という軸は変えず、子どもの成長に伴い、レポーターや司会などの仕事を増やしていった。

苦しい経験が起業の原動力に

「次男が高校を卒業したら何かしたい」と考えていたところ、2つの出来事が渡邉さんを導いた。ひとつは、厳しかった父の壮絶な闘病生活。「病室で父のそばにいるとき、ふと自分が恥ずかしくなったんです。留学もアナウンサーも父に反対されて諦めたと思っていたけど、それは動かなかった自分のせいだとようやく気付いて」。さらに大学生の長男が中国語を話す姿を見て、「中国に留学しよう」とスイッチが入った。

2011年、3カ月間の語学留学で北京へ。だが、現実はそう甘くなかった。「わが子より若い人たちと、英語で中国語を習う。ホームステイ先は劣悪な環境で…。想像を絶する辛さに私は何してるんだろうと泣きました」と打ち明ける。

しかし、その苦境が渡邉さんを奮い立たせた。「私は甘かった。私なりに精一杯社会に貢献したい」という想いが湧き、話す仕事の経験と子育ての経験を活かして「話し方を教えよう」と地元の公民館で講座を開くとまたたく間に評判に。帰国後わずか半年で「渡邉由規 話し方教室」北九州校を開校、企業研修もスタートした。

「話し方は才能ではなくひとつのスキル。受講生が上達していく様子から、話し方が世の中で大いに役に立つと確信。そこで本格的に稼働することを決意しました」。創業から1年で受講生は150人にのぼり、その間に渾身のテキストを完成。天神校も開校し、法人『株式会社SCAi』を立ち上げた。

いつも今が一番楽しいと思える

今では社員や委託講師を擁し、東京校も開校。受講生は4年で600人を超えた。就活に挑む学生から、医師、弁護士、教師など資格保持者、さらには会社員、経営者まで、幅広い層に支持されている。また「日本話し方協会」を創設し「話力検定」を開始。さらに、起業するきっかけを与えてくれたアジアに恩返ししたいという思いから、ベトナムで日本語とビジネスコミュニケーションの研修を行うなど、海外事業も展開中だ。

「話し方を見直すと、コミュニケーション能力が上がり自分の価値が高まり、人生が豊かになる。しかも話し方は練習すれば必ず上達します。皆さんがどんどん変わっていくのがうれしくて」と優しく微笑む渡邉さん。

「経営の知識も人脈もお金もないところから始めました。私にあったのは行動力と熱意、そして話す力だけ。話し方をマスターしていたからこそ素晴らしいご縁に恵まれ、常に “今” を大切に一生懸命やってきた。だからいつも今が一番楽しくて、明日はもっと幸せになりたいと思うんです」。自分の想いに正直に、渡邉さんのあふれんばかりの夢は限りなく広がる。

written by 編集部