[イベントレポート] 第19回トークライブ 女たちのサクセスストーリー 世界の中の日本、いま、ここにいる私。

働く女性たちが自分らしく生き生きと輝けるよう、活躍している先輩方の話に刺激を受けこれからの生き方のヒントにしてもらおうと始まったトークライブ『女たちのサクセスストーリー』。19回目の今年は、現在シリア難民の支援に携わっている木山啓子さんをメインゲストに迎え、私たちの知らない世界について話をうかがいました。

2015年12月8日(火)開催
会場/イムズホール
主催/トークライブ実行委員会 株式会社アヴァンティ

 

メインゲスト基調講演

もし今日出た家に二度と戻れないとしたら、突然戦闘に巻き込まれ家を失ってしまったら・・・? 日本で暮らしていると遠い話に聞こえるかもしれませんが、世界ではそんな難民が今も増え続けています。たとえば何もなかった土漠に8万人が押し寄せた、ヨルダンのザータリキャンプ。私達、認定NPO法人「JEN」はそんな緊急事態からの自立支援を促している団体です。とはいえ、ただ水や食料を供給するだけでなく、「水と衛生委員会」を設置し上下水道を整備することを教えるなど、正しい習慣を保つことを根気強く住民に伝えています。彼らにやる気を起こさせ、自暴自棄になったり過激な思想に染まったりしないようなサポートのひとつです。

人々の一番の幸せは、自分の家に住むこと。難民は働くことも学校に行くこともままなりません。毎週50人は誕生する新生児は父親の瞳認証で登録し、無国籍児になるのを防ぐ努力も行います。過酷な状況下にあっても希望を失わず、彼らがいつか自分たちの暮らしを自分たちの手で取り戻せるよう、支援していきたいと思います。

活動を通じて思うことは、「人は極限状態の時、自分のためにはがんばれないけれど、誰かのためにならがんばれる」ということ。人間は利他的であってこそ幸せを感じられるものであり、他人のために力を尽くすことで元気をもらって幸せになれる。そのような価値観が広がることで、戦争で苦しむ人のいないより良い世界を作っていけると信じています。

 

パネルディスカッション

基調講演の次は『世界の中の日本、いま、ここにいる私』をテーマにしたパネルディスカッション。自分らしいサクセスを追い求める過程での、それぞれの自分の人生、働き方、生き方を語ってもらいました。

『サクセスとは無縁の私が世界に貢献できること』

特定非営利活動法人 JEN(ジェン)事務局長
木山啓子さん

いつも自分に自信がない―――学生時代も社会人に出てからもただ何となく過ごしてきました。あるとき、友人からの「大学まで学べる人間は世界で5%ほど。世界に対して申し訳ないと思わないのか」という叱咤を受け、NGOに行くことを決意。世界の現場に飛び出してみると、自信がないなんて言っていられなかった。人の役に立つ仕事をさせてもらえることで感謝の心が生まれ、今やっと、自分を受け入れられるようになってきたところです。活躍・成功の証はお金や地位という男性中心社会的な固定観念は未だ強いが、本来幸せの形は人それぞれ違うはず。女性活躍推進法はチャンスだから使えばいいが、乗らなくても構わない。むしろ大切なのは、誰もが幸せでいられるようにすることで、それが本当の意味での活躍推進ではないか。私自身、自信がない自分を自己否定してきたが、どんなに自信がなくても否定さえしなければ幸せでいられると思うようになった。自分なんて駄目だ、落ち込むときは、「生きてるだけで100点満点」と繰り返し言うことで前向きな気持ちを取り戻してほしい。

『人生は旅みたいに楽しめる』

「SUiTO FUKUOKA」(好いとう 福岡)女将
七條芙美さん

初めての就職先がブラック企業でした。大学4年のとき日本語教師になりたいという思いに突き動かされ、通っていた養成学校にそのまま入社。25歳で8校の統括に抜擢され、自分ではやりがいを持って仕事をしているつもりでした。けれど会社が独立採算制をとっており、各校が赤字を出すと給料にダイレクトに響きました。3カ月遅れは当たり前、全く入らない月も。私にしかできない仕事だからと自分に言い聞かせ、寝る間も惜しんでとにかく一生懸命働きましたが、ついにある時「何のために働いているのだろう?」と我に返り、退職を決意。その後、様々な職種を経て地域活性コンサルとして活動を重ねました。

人と自分を比べがちで、何かあるとすぐに落ち込んでしまう自分を持て余すときには、かつての上司の言葉「人生プラマイゼロだから」が頭をよぎります。その言葉で、どんなことがあっても前を向き、人生を旅みたいに楽しめばいいと思えて来ます。歩いたり走ったり止まったり別のレールへ移ったり、いろんな生き方を選びながら、楽しむために進んでいきましょうよ。「活躍する女性=強い」というイメージが根強いが、女性らしく場を管理することも能力を活かす方法の一つなのでは。私は「旅・食・異文化コミュニケーション」をテーマに、これからも自分らしく楽しく仕事をしていきたいと思っています。

『無我夢中の10年を経て』

株式会社ブレンダ 代表取締役(ウエディングディレクター)
佐野桜子さん

30歳目前で起業。新卒で旅行会社に入社し4年間法人営業を担当していた頃は女性としての働き方を模索していました。ウエディングプランナーに転職後、好きなドレスがないと嘆く女性が多いことに気づき、オーダーメイドのドレスショップを開業。それから10年の間に結婚出産も経験し、現在は息子2人を持つ母親です。振り返ると、人生最大のどん底は産後でした。3カ月から保育園に預けて仕事に復帰しましたが、子どもが病気で入院すればたちまち自分も動けなくなってしまう。売上は激減、資金難でも銀行は融資してくれませんでした。「出産は個人的な理由だから」「見通しは立てられたはず」と。出産は女性にとっては大きなライフイベントですが、会社に属していないと守られないし行き場もありません。

それでも生きていかねばならないしスタッフも食べさせていかなければならないので奮起して頑張ったけれど、一方では子どもがみるみる痩せていったため病院で怒られ、帰りが遅いと保育園から注意され、謝ってばかりの1年でした。お金の工面も縫製も子どもの面倒も母の協力があったおかげで何とか乗り越えられました。娘である私を応援し続けてくれた母を思うともしかしたら母自身ももっと活躍したかったのではと思います。女性活躍という言葉は好きですが、本来は相手を知り能力を尊重し合うことではないでしょうか。そういう意味では正社員だってパートタイマーだって活躍していると言えます。時代が変わりステージが設けられることで、誰もが今の自分を好きでいることができたらと希望を抱いています。どんな立場や状況であっても苦難を苦難と思わない人生が幸せというものではないでしょうか。

『女性上司の後押しが私を変えてくれた』

パナソニックホームエンジニアリング株式会社
ES戦略企画室ショウルーム企画部 副参事
福永憲子さん

人材育成部門の管理職に就いて10年。それまでは無職や派遣も経験し、正社員になってもずっと低空飛行が続いている感じでした。自分はこの先どうなっていくのか?不安やあきらめのようなものが常にまとわりついていました。「会社に頼らない生き方をしたい。自分に力をつけよう」と考えるようになり、自分を客観的に見られるようになったとき、会社に対する感謝の気持ちが湧いてきました。職場があること、人間関係も良好、何より仕事をさせてもらえるこの環境をありがたいと思えるように。会社への恩返しに部下をしっかり育てたい、どこへ行っても通用するようにという思いから、自分の中で仕事上のミッションが芽生えました。するとなぜか物事の見方が徐々に変わり始めたのです。他人のために動くと我欲は薄れるのかもしれない。管理職になるだけでは女性活躍とは言えないが、もしチャンスがあれば皆さんもチャレンジしてほしい。きっと見える世界が全く違ってくるはず。目の前のことをコツコツやっているとわらしべ長者のようにどんどん幸運が訪れるという気持ちで、プランドハップンスタンス(計画された偶発性)を大切にしていきたいと思っています。

交流会

トークライブ後の交流パーティは、ゲストも参加者も一緒に感動を共有する、賑やかな会となった。

== 第19回トークライブ協賛企業の皆様、ありがとうございました。(順不同・継承略)==

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written by 編集部