【特集記事】私にもできる?起業、その夢とリアル

越村 章子さん/やりたい、だけでは 起業は難しい。
                    ビジネスにできるかどうか 世間と自分の見極めを。

特集記事p13_03福岡市早良区で、障がいのある子どもたちが放課後や長期休暇中に通う施設事業、放課後等デイサービス「こっしーらんど」「ラボこっしー」を運営する越村章子さん。前職を辞めることを決めていた2014年、ある放課後等デイサービスの施設を見学に行った時に、「この事業は、”正しくやれば“社会に絶対必要だ!」と思ったのが起業のきっかけとなった。
すぐに銀行のビジネスサポートに相談し、5月には法人を設立。起業にあたり考え抜いたのは、「この事業が本当に社会に必要とされているかどうか」、そして一番肝心なのは「ビジネスとして成り立つかどうか」。「やりたい気持ちだけでは起業は厳しい。利益を出せる計画と自分がそれを実行できる能力があるのか、の見極めも必要だと思います」。
3年目の今は、「なんとか潰さずにやってこれています」と笑う越村さん。だが組織で働いていたときと、全ての責任を負う経営者の立場とでは、プレッシャーは雲泥の差だ。「会社は社会のためのもの。自分の都合でやめるわけにはいかないんです。当初は赤字続きで、小さな備品一つ買うのもためらいました。精神的には大分鍛えられました」。
とはいえ、子どもたちと接し、その成長を目の当たりにするのは至福の時間だ。「私の娘も障がいがありますが、障がいのある子を授かって悩むのは当然のこと。でも、もしその子の成長を専門的な視点と技術で適切に支援してくれる人、場所、仕組みがあり、『その子ならではの自立』の形をともに模索し、実現できれば、障がいをもっと気楽に受け止められるはず」。子ども達が、社会の一員として、その可能性を開花するための一番の支えとなり、味方となること。それを実現させるために越村さんは今日も奮闘している。

放課後デイサービスとは…2012年4月に定められた児童福祉法に基づいた指定事業。障がいのある、主に6歳~18歳の就学児童・生徒(小学生・中学生・高校生)が、学校の授業終了後や長期休暇中などに通う施設。

起業してから必要なものは?
 なんといっても体力と気合、仲間(職員)。そして皆様からの応援です!

今の一番の課題は?
 人材育成。待てない。結果をすぐに求めるので職員は大変です。

起業を考える人にひと言アドバイスを。
 時代が必要としないものは、どう頑張っても売れないと思います。「なんで今までなかったんだろう?」と思わせるモノ、サービスにすることが必要だと思います。

起業から現在までの年表

2014年 3月 放課後等デイサービスを見学、 立ち上げを決意
      4月  銀行のビジネスサポートセンターに相談
      5月  法人設立
      6月  前職を退職
     10月  こっしーらんどオープン
2016年 1月  TEACCHプログラムを取り入れた、 自立をテーマにした放課後デイ開所を決意
      6月  ラボこっしーオープン。就労・自活に向けた自立課題への 取り組みを実践中

放課後等デイサービス 「こっしーらんど」
放課後等デイサービス 「ラボこっしー」
http://www.cossy.co.jp/
株式会社Cossy 福岡市早良区室見1-2-5

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written by 編集部