妻子ある同棲相手が亡くなった場合の私の権利は?

私は、長い間、妻子ある男性と同棲しています。彼が亡くなった場合、私にも何か権利があるのでしょうか?



石本 恵 先生
2011年1月入所。長崎県長崎市出身。慶應義塾大学法学部卒業、九州大学法科大学院修了。新63期(長崎修習)。理想の弁護士像は、「依頼者の心の痛みを理解・共感する弁護士」。一つひとつの案件を誠実に丁寧に取り組むことがモットー。趣味は音楽鑑賞で、チェリストのピエール・フルニエのCDを集めている。

残念ながら、貴女は、相続人ではないので、彼の遺産を相続することはできません。しかし、貴女が内縁の妻(重婚的内縁関係)に当たる場合、法律上の保護を受けることがあります。

貴女が法律上の保護を受けるためには、彼と妻の法律婚が実体を失っていることが必要となります。

裁判例では、
①彼と妻が長期間別居しているか
②住民票の記載が「妻(未届)」となっているか
③健康保険の被扶養者が貴女になっているか
④彼が勤務先へ貴女を扶養家族として届け出ているか
⑤彼が妻と面会しているか
⑥彼が妻に仕送りをしているか
等の様々な事情を考慮して、貴女が内縁の妻に当たるかを判断しています。

内縁の妻に当たる場合、(1)遺族年金等の社会保障の受給権が認められる場合があります。また、(2)彼が交通事故等の不法行為で死亡した場合、加害者に対し損害賠償請求することができます。この他、(3)相続人から自宅の明渡しを求められても拒むことができる場合があります。

重婚的内縁関係の場合、内縁関係なのか単なる同棲関係なのかの区別が難しいので、弁護士に相談することをお勧めします。

女性協同法律事務所
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TEL 092-751-8222
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「女性による女性のための法律事務所・女性の権利のための法律センター」を目標に、1989年に事務所を設立。現在では11名の女性弁護士が在籍している。相談者は圧倒的に女性。離婚事件が多く、相続などを含めると約6割が家事事件。つづいて破産・負債整理、セクシュアル・ハラスメントを含む労働事件、少年事件・刑事事件、性暴力や医療過誤、交通事故や学校事故などの損害賠償請求事件、通常の契約をめぐる事件など。法人のメリットをいかし、長期間にわたって「お一人様の老後」の世話をする成年後見の業務にも携わる。