【特集記事】めざめよ、着物!和の文化に親しむ2017

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世界に拡がる、着物や織りのムーブメント

世界各国をイメージした着物で日本文化発信 & 国際交流

 訪問着や紬のような着物は、日常で頻繁に着るものではないけれど、「日本」や「日本文化」を表現するにはとても分かりやすいアイコン。いま、日本が世界から注目される2020年に向けて、世界196カ国すべての国をイメージしたKIMONO(着物と帯)を作ろうという一大プロジェクトが福岡から発信され、全国規模で行われているのをご存知だろうか。それは福岡の一般社団法人イマジン・ワンワールドが主宰する「KIMONO PROJECT」で、日本中の作家が参加し、現在53カ国のKIMONOが完成しているそう(2016年12月)。

 昨年10月には、東京・日本橋で開催されたイベント「きものサローネ」で53カ国のKIMONOをお披露目をして注目を浴び、また、5月に北九州市で開催されたG7北九州エネルギー担当大臣会合でもおもてなしをした。「KIMONOを通して、素晴しい日本文化や日本の精神性を伝えたい。そのことがひいては世界の平和に繋がるはず」と代表の高倉慶応さんの想いが様々な人を惹き付け、動かし、大きなムーブメントとなっている。実は福岡県がスウェーデンのホストタウンに選ばれたこともあり、現在スウェーデンをイメージした着物を作る動きが進行中。アヴァンティと読者も関わるプロジェクトとなっている。

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2016年10月、日本橋で行われた「きものサローネ」でのお披露目の様子。カナダはメープルや赤毛のアン、サウジアラビアは砂漠の隊商とオアシス、ペルーはマチュピチュの遺跡など、それぞれの国を象徴する歴史や文化をデザインしている。

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1. 岩山の風景や馬に乗る民族、昼夜の空が美しいレソト王国。
2. ナショナルカラーの緑とオレンジを中心に、所々に妖精のシルエットがアクセントとなるアイルランドの着物。
3. ハンガリーは、城や国会議事堂、ドナウ川沿岸の風景などが丁寧な挿し友禅で描かれる。

海外で、インテリアとしても高く評価される、縞の美

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江戸時代から豊前小倉(北九州市)の地で武士の袴や帯として織られていた小倉織。徳川家康が鷹狩りの際の羽織として愛用したという記録が残っている。

 一方で織りの個性から海外の評価を上げているのが北九州の小倉織だ。戦後に一度歴史が途絶えたが、1984年に一枚の端切れから見事に復活を果たした。経糸(たていと)が多いため、模様が全てたて縞となる特徴的な織物は、地元北九州の応援はもちろんのこと、今や海外でホテルのインテリアや客室のファブリックに採用されたり、2016年4月にはミラノデザインウィークに出展して成功を収めるなど、プロダクトやアートとしても、世界のクリエイターにとって魅力ある存在となっている。

 昔からそばにあれば気づきにくいけれど、海外で評価されるからこそ改めて、その魅力を再発見できることは案外多い。そして女性は人生経験をある程度積んだ30代前後から、少しずつ日本の和の文化や着物に興味を持ち始める人が増えてくる。「これまではあまり興味がなかったけど、なんとなく気になってきた…」。そう感じているあなたは、これから着物や和の文化に触れる機会を増やしてみよう。

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台湾のマリオットホテルで使用されている小倉織。

img1701_kimono5Photo by : Andrea Martiradonna

世界最大級のデザインイベント、ミラノデザインウィークでのインスタレーション(展示空間も含めて作品とみなす手法)。

written by 編集部