「調停離婚」ってどんなもの? その1

「調停離婚」ってどんなもの? その1

さて、前回の協議離婚に続いて、今野は調停離婚です。離婚は、双方の合意があれば、協議離婚という形で離婚届を出せば可能ということは、お話ししました。しかし、お二人での話し合いではどうしても合意ができない場合(離婚そのものに合意できない場合だけでなく、親権者をどちらにするかとか、お金の問題などで合意できない場合も含みます)、家庭裁判所の調停という手続きを利用することができます。

実は、調停も当事者の話し合いなのです。しかし、二人で話すというのではなく、家庭裁判所が選任した調停委員という方が、双方から話を聞いて、気持ちの整理をし、譲れるところは譲って一致点を探すというものです。もちろん、調停委員の方から言われたから譲らないといけないわけではありません。しかし、当事者同士では感情的になりがちで、意地を張ってしまうような場合もありますから、冷静に、また、法律的な観点から、言い分を整理していくという利点があります。

離婚調停をするには、家庭裁判所に調停申立書を出さなければなりません。難しそうですが、ご本人でも十分可能です。家庭裁判所の受付に、詳しい説明書や申立用の書類がありますから、その書類にチェックをいれて、希望を書き込めばいいようになっています。その時、相手が暴力を振るう可能性があって、会うと危険とか、別居していて、今の住所を知られたくないなどの場合は、その旨を書いておいてください。呼び出す時間をずらすなどの配慮をしてくれます。

ところで、家庭裁判所ならどこでもいいのか?・・というとそういう訳にはいきません。相手方が住んでいる場所を管轄する家庭裁判所、または、双方が合意する家庭裁判所です。福岡市内やその周辺なら、福岡家庭裁判所本庁(中央区大手門)、北九州は福岡家庭裁判所小倉支部・・という具合です。東京で結婚生活を送っていたが、福岡の実家に帰ってきたという場合、夫がそのまま東京に住んでいたら、東京家庭裁判所に起こす必要があります。もっとも、相手との話し合いで、中間地点の大阪でしようとか、東京まで来るのは大変だから、福岡でしてもいいよと相手が言ってくれれれば、福岡で・・など、工夫の余地はあります。
では、申立てをしたらどうなるのか・・・次回ご説明しましょう。

答えてくれたのは・・・原田 直子 先生

harada九州大学卒。福岡綜合法律事務所(現あおぞら法律事務所)を経て、1989年に辻本弁護士とともに現事務所を創立。趣味は草取りとパソコンのパズルゲーム。最近は、家族と自分の将来に関心がある。

女性協同法律事務所

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女性協同法律事務所について

「女性による女性のための法律事務所・女性の権利のための法律センター」を目標に、1989年に事務所を設立。現在では11名の女性弁護士が在籍している。相談者は圧倒的に女性。離婚事件が多く、相続などを含めると約6割が家事事件。つづいて破産・負債整理、セクシュアル・ハラスメントを含む労働事件、少年事件・刑事事件、性暴力や医療過誤、交通事故や学校事故などの損害賠償請求事件、通常の契約をめぐる事件など。法人のメリットをいかし、長期間にわたって「お一人様の老後」の世話をする成年後見の業務にも携わる。