飛ぶ劇場『生態系カズクン』 まもなく公開!

「飛ぶ劇場」が誕生して30年を迎える今年、劇団出世作・代表作のひとつ『生態系カズクン』が14年の時を経て、復活上演決定!

カズクン

 1997年に第3回 劇作家協会新人戯曲賞を受賞、全国各地でも上演された『生態系カズクン』が、14年の時を経て、まもなく復活上演! 2017年9月8日(金)に北九州芸術劇場で初日を迎えます。
 受賞当時29歳だった、作/演出の泊篤志さんも現在49歳。「劇団員も歳をとったので歩調をあわせるように若干の書き換えを、また現代的なアレンジを施しての上演となる予定」とのこと。「飛ぶ劇場」ファンだけどこの作品は見たことないという方も多いかも知れません。
 2017年版として新旧あらたな劇団員とともに蘇った復刻作品、開演が楽しみですね。

9月8日(金)初日。詳しくは飛ぶ劇場HPをチェック!

 [あらすじ] 
九州の片田舎、棒ヶ削(ぼうがずり)に暮らす麦山家のお話。一家の祖母が亡くなり、その葬儀の日。この町ではご遺体に魂が宿っていないと埋葬できないのだという。一族は祖母の魂を呼び戻すべく、棺桶を囲んでにぎやかに騒ぎ始める。
その状況を猫に似た動物、カズクンがかなめ石のように鎮座し見つめていた。

 

作/演出 泊篤志さんの人となり・直撃インタビュー!

―なぜ演劇の道を志したのですか?

 高校の頃は映画監督になりたかったんですが、例えば映画だと、「トマトがある」ときに、そこに実際トマトがないと絵にならないけど、演劇の場合は「ここにトマトがあってね」と言ったら、実際そこに実物が無くても「ここにトマトがある」ことになる。若者でも老人の役ができるし、演劇の方が良い意味でウソがつきやすいっていう利点があるなと。だいたい舞台上で起こってることなんて全部ウソじゃないですか。でもお客さんはそれがウソと分かってるのに、笑ったり涙したり…。そういう観客と舞台の共犯関係みたいなのが面白いなと思って、演劇をやってます。

 27歳のときに「飛ぶ劇場」の代表になって、30歳までにモノにならなければ辞めようと思ってたんですが、29歳のときに新人戯曲賞をとってしまって。九州在住で戯曲賞っていうことで、周りは盛り上がるし、やめられないな・・と。小さな頃から母や祖父の影響で音楽や芸術に触れることが多かったんですけど、この道に進んだときは、母に「育て方を間違えた」と言われましたね。(笑)

―パパになって影響は?

 パパになった影響はものすごくあると思います。子育てしたことのある方はみんな感じたことがあると思うんですけど、子どもが新しい世界にどんどん出会っていく様に立ち会っていると、かつて自分が子どもだった頃を思い出すんですよね。通り1本外に歩いていくのも怖がってた2歳になる娘が、ある日そこを渡れたときの驚きとか喜びとかを感じてるのを見ながら、自分が幼い頃に確かに感じてた、自転車ではじめて隣町に行った時のドキドキとかワクワクとか思い出すんですよね。

 子どもの気持ちを通して自分を思い出すと同時に「こんな気持ちに自分の親もなっていたんだろうな」っていう、子どもの気持ちと親の体験を同時進行で感じているのがすごく面白いなと思ってて。いつかこの感じをお芝居にしたいなと思います。いつか子どもが観ても面白い舞台を作りたいですね。

―これまでどんな活動をしてきましたか?

 長崎、札幌、岡山など地域に滞在して地元の人と舞台を作ったり、美術館とコラボレーションして演劇作品を作ったり、響ホールでオペレッタを演出したり。八幡中央高校の書道パフォーマンスが今話題ですけど、書道パフォーマンスの演出アドバイスをしていて、今年ついに全国優勝したり。最近は、演劇だけじゃない色んなことをやっています。

―戯曲制作について、生みの苦しみやネタはどこから?

 ネタはやっぱり生活の中からですね。家にいる猫をみてお話を思いついたり。「生態系カズクン」は、一家のおばあちゃんが亡くなった日の物語なんですけど、この地方では魂が宿ってないと埋葬できないっていう設定で、おばあちゃんの魂を探して親族みんなが右往左往するっていう。これ自分の実体験からきてるんですよ。いや、信じるか信じないかは別ですけど。それが賞をとったりしたもんだから、親族には法事とかで帰る度に、「あっちゃんには何もしゃべれんね(笑)」ってよく言われます。

 演劇では1つのアイデアでは30分くらいしか持たないなと思っていて、3~4つのアイデアが絡まりあって2時間の戯曲を作っていくんですけど、絡まりあうまでが一番苦しいです。戯曲講座もやってますので、興味のある方は、ぜひ。(笑)

 

飛ぶ劇場

1987年、北九州の大学演劇OBにより結成。93年に現代表の泊篤志が東京からUターンし、作・演出として集団の方向性の舵取りを始める。北九州を本拠地に、全国で公演を行っている。何気ない日常から出発し、とんでもない非日常に観客を連れ去りたい…そんな作風を得意としている。飛ぶ劇場HP 

『生態系カズクン』初演時

『生態系カズクン』1997年の初演時

2005年『IRON』

2005年『IRON』

2011年『工場S』

2011年『工場S』

2014年『豚の骨』

2014年『豚の骨』

公演情報

飛ぶ劇場30th anniversary! vol.38 『生態系カズクン』
[作/演出] 泊篤志
[キャスト] 桑島寿彦、内山ナオミ、木村健二、葉山太司、脇内圭介、中川裕可里、宇都宮誠弥、佐藤恵美香、太田克宜、文目卓弥、青木裕基、はまもとゆうか(大帝ポペ)
[会場] 北九州芸術劇場 小劇場
[日程] 
9月8日(金)14:00 残席わずか△ (※アフタートーク有①
9月8日(金)19:00 予定枚数終了 (※アフタートーク有②
9月9日(土)14:00 残席わずか△
9月9日(土)18:00 残席わずか△ (※アフタートーク有③
9月10日(日)14:00 予定枚数終了 

※アフタートーク
【戯曲賞受賞作家トーク】守田慎之介(演劇関係いすと校舎)×泊篤志(飛ぶ劇場)
*戯曲賞受賞時のエピソードや戯曲賞の仕組みなどを語ります!
【30周年だよ!全員集合!】飛ぶ劇場劇団員
*現役劇団員全員によるトーク&何でも質問大会!この際なんでも聞いちゃって!
【生態系カズクン、誕生秘話】泊篤志×有門正太郎×北村功治(kitaya505)
*『カズクン』初演時のエピソードを語ります!

[チケット] 日時指定・全席自由 北九州芸術劇場 オンライン/プレイガイド
一般2800円
学生1800円(要学生証提示)
高校生以下1000円(要学生証提示)
*当日券は200円増し
*未就学児はご入場いただけません
*託児有り(有料・定員有・要予約・9:00〜19:00受付)0120-400-829

 

written by ライリー