自然環境と調和する美しい建築。人が癒され、心地よい空間を創造する。佐藤 真紀さん

メイン

株式会社佐藤真紀&FUN建築設計事務所 代表取締役
建築家/一級建築士
佐藤 真紀(さとう まき)さん

神奈川県横浜市生まれ。東京都市大学(旧武蔵工業大学)工学部建築学科卒業。
株式会社日本設計で18年間、建築設計の仕事に携わる。2017年3月九州へ転居。
11月法人設立、12月創業。

移り住んだ九州で独立開業。
大人も子供もワクワクする建築を設計していきたい。

感性豊かで細やかなデザインワークで、上質な空間を創造する建築家・佐藤真紀さん。前職の大手設計事務所では、関わったすべてのプロジェクトで受賞歴があり、雑誌掲載もされるほど。そんな彼女が新たなスタートを切ったのがここ九州。これからの展望や仕事に対する想いなどを伺った。

-佐藤さんの建築の特徴や、大切にしていることを教えてください。

地域の文化を理解した上で実現する、自然環境と文化の調和したデザイン性の高い空間が特徴です。植物やアート、色彩も取り入れ、上質で安らぐ空間づくりを大切にしています。

前職で建築設計とインテリアデザイン監修を担当した研修所がオープンしたとき、訪れた方から「この空間は人に力を与えてくれる」「癒される空間ですね」と言っていただきました。すごくうれしかったです。

美しいデザインであるとともに、人が癒される空間を実現することで、周囲の環境や人と人との関係に良い変化が起き、その地域の可能性が広がっていく建築でありたいと思っています。

また、クライアントと“FUN(楽しみ)”を共有することを大切にしています。建物が完成するまでの過程も楽しめて、できた後も長く地域で愛される。建築は街全体を盛り上げるプロジェクトです。その地域特有の素材や職人さんの持つ高い技術を、積極的に取り入れた上でかっこいい建築をつくり、それらが街の風景の中で生き続けられるようにしていきたいですね。

建築単体ではなく、都市や街全体との関係性から土地を読み解き提案することも大事にしています。

サブ

-今までどんな建築を手掛けましたか。

大手組織設計事務所に18年間勤め、教育施設(大学・保育園)、企業の研修所、住宅、オフィスビルなどを担当しました。手掛けたプロジェクトすべてに語りつくせない思い出がありますが、最も印象深いのは新潟県の長岡造形大学第3アトリエ棟です。

デザインを学ぶ芸術系の大学のアトリエ棟で、学生にとっての製作の場としてだけでなく、講義や展示の場となる空間と、市民が使える工房が求められました。3つの部屋をつなげたアトリエユニットをつくり、建物中心の吹き抜けを挟んで半階ずらして配置。開放的で全体がつながり合う空間を設計しました。吹き抜けに面した廊下は、1階から3階まで一筆書きで繋がっていて展示スペースにもなります。完成後は「こどもものづくり大学校」としても継続的に使われており、学生から子供まで幅広く利用頂いていることに、やった甲斐があったなと。今後も地元から末永く愛される施設であって欲しいと願っています。

建築の過程を振り返ると、提案はすぐに受け入れてもらえましたが、大雪や寒さの影響もあり、竣工までは時間との闘いでした。途中、アクシデントが起こり明け方まで作業をしたこともあります。宿泊先に帰ろうとしたら、膝上まで雪が積もっていて大変でした。過ぎてしまえば、それも楽しい思い出ですね。

当時の学長は女性で、建築業界で女性がやっていく大変さを理解されている方でした。「頑張んなさいよ」と何度も叱咤激励していただき、ありがたかったです。また理事長からは、お礼の色紙をいただきました。できた建物を見て詠んだ句が書かれています。今でも私の宝物です。

-なぜ九州で独立開業されたのですか。

大学時代から今までひたすら建築に没頭する日々だったのですが、夫の転勤が決まったときに、改めて自分の今後の生き方と心の中にあった建築を始めた目的と向き合いました。

一年近く悩んで出した結論が、握りしめていたものを一旦全て手放し退職してとりあえずついていくことと、大好きな建築は続けるということでした。

引っ越ししてから創業するまでの間は、まず九州という土地を知ろうと思い色々な場所に出かけました。出かけた先で出会った方々は、皆さんとても優しくて温かくて、徐々にここでならやっていける!という気持ちが固まってきました。

私は自分の力で誰かの役に立つこと、それが自分の好きなことでもある、という状態が一番幸せです。自分が本当に大切にしたいことを貫き、楽しく仕事をしていこうと、思い切って創業を決めました。

-これからのビジョンや、やりたいことを教えてください。

自分が身につけてきたスキルと感性をより磨き上げながら、ひとつひとつ丁寧に、皆さんに喜んでもらえる仕事を積み重ねていきたいです。デザインが良いだけではなく、老若男女が行ってみたくなるようなワクワク感が地域に新たな活力を与えると同時に、その地域の歴史や文化から生まれた特徴も取り入れることで自然と受け入れられる。そんな空間を提案していきたいと思っています。

具体的には多くの人々が集う場となる道の駅や駅舎、幼稚園やクリニックなども手がけていきたいですね。

Information

株式会社佐藤真紀&FUN建築設計事務所
http://satomaki-fun.com/   インスタグラム

●ご相談は随時無料で受け付けております●
予約先:info●satomaki-fun.com
※●を@に変えてお送り下さい。


rogo

First penguin(ファーストペンギン)」
ペンギンの群れの中には、どんな環境でも最初に海に飛び込むペンギンがいて、ファーストペンギンと呼ばれています。どんなことも楽しみながら前進し、新たな価値を創造し続けていくプロフェッショナルでありたい。という気持ちを込めて、当社のロゴマークは帽子をかぶってお洒落をしたペンギンにしています。

◆3つの質問◆
Q1.最近ハマっていることはありますか?
写真が好きで最近になってインスタグラムを始めたのですが、世界中の人と交流が生まれることに面白みを感じています。先日、パエリアの写真を投稿したら本場スペインのお店が反応してくれました。

Q2.行ってみたい、訪れてみたいところはありますか?
バワ*の建築を見るために、スリランカに行きたいですね。
*ジェフリー・バワ:スリランカの天才建築家。

Q3.座右の銘はなんですか?
「本気でやると道は拓ける」。

people-logo2018年の注目People
何かを成し遂げる人、物事を追究し続ける人、課題を見つけて解決したり、アイディアを形にしていく人、そういう人の人生観、仕事観は説得力があるし、魅力的だし、応援したくなったり、憧れたりできる。福岡にはそういう人がたくさんいます。県内や全国、海外にも活動の幅を広げる、2018年注目の人を紹介します。
【関連記事】⇒“教育の有り方”の変革に挑む 菊池省三さん

written by 編集部