博多と豪雨前の東峰村を舞台に、映画「デラシネ」上映会

2015年カンヌ国際映画祭出品作「デラシネ」

福岡の映画監督、キース吉村さんが監督編集した映画「デラシネ」の無料上映会が5月6日(日)、福岡アジア美術館8階「あじびホール」(福岡市博多区下川端町)で開催されます。
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「デラシネ」は、少年の時に母親が男と駆け落ちして捨てられた主人公男性が少女と出会い、互いの封印された過去を紐解いて行こうとする45分の物語。

撮影の主な舞台は、キース監督の生まれ育った博多区上川端・櫛田神社・中洲界隈。昭和の香りのするモノクロ映画です。

主人公男性の故郷は、のどかな田園風景を残す福岡県東峰村。劇中ではJR日田彦山線の眼鏡橋をガタゴトと走るレトロな列車が何度も登場し、大行司駅も大事な役割をしています。

「東峰村ののどかな風景がなかったら、“デラシネ”はあり得なかったかも知れません。そのくらい東峰村が好きで撮影のずっと前からも、撮影後も頻繁に東峰村を訪れ、その山間の景色や鳥のさえずり、虫の声、風のささやきに癒されていたものでした」とは、監督のキースさん。 豪雨の後、何度も訪れ、東峰村復旧のために思いついたのが今回の企画だそう。会場で義援金を募り、村に届ける予定です。

人生でやり残したこと、それは、映画監督だった

福岡在住のキース吉村監督が、映画を撮り始めたのは50代後半。英語塾経営が本業だが、60歳を前にして、自分が本当にしたかったことはなんだろうと自問したとき、学生時代に夢中になった演劇を思い出し、映画を撮りたかった、と思い起こしたのだそう。そんな時、映画監督になる講座を見つけた。通いながら、本気で取り組み始め、この作品をつくったのだそうです。

映画を撮り始めると、自分が会いたいと思っている人に次々と不思議なくらい出会い、渦の中心に自分がいるような感覚だったそう。「あんな感覚、生まれて初めて」。脚本家、女優、撮影場所にしたかった映画館の関係者、など、キース監督のエネルギーに引き寄せられるように。

実は、キース監督は、私、村山が20代で、エルフという情報誌で仕事をしていた頃、輸入もののショップのオーナーをされていて、広告担当として毎月お会いしていた方です。最近、ときどき、ばったり道でお会いするようになり、「映画、作ったっちゃん!」と楽しそうにおっしゃる。当時から、自分のことをキースと名乗る粋なオジサンだったけれど、60代半ばでなお、お若くて、元気です。

お話をうかがって、
「やりたいことを始めるのはいくつでもいい」
「人生後半になって、やり残したことに挑戦するするすがすがしさ」
そんなことを考えさせられました。

上映会には、ぜひ、行ってみようと思います。

5月6日、午前11時、午後1時、3時の3回、博多区の福岡アジア美術館8階のあじびホールで上映する。

デラシネポスター

written by 編集部