先生の机の奥は、端から端まで窓が広がる。景色が一望でき、何ともいえない開放感!
國生 雅子先生
福岡大学 人文学部 日本語日本文学科 教授
1956年、鹿児島県生まれ。九州大学大学院文学研究科 博士課程退学。近代の詩歌を専門に研究している。『作家の自伝47萩原朔太郎』((株)日本図書センター)の編集・解説を手掛けた。
■イベントレポートはこちら
→6/21 アヴァンティゼミ 「北原白秋の苦い恋」
死なむとすればいよいよに、いのち恋しくなりにけり。
身を野晒(のざらし)になしはてて、まことの涙いまぞ知る。
人妻ゆゑにひとのみち、汚しはてたるわれなれば、
とめてとまらぬ煩悩の、罪のやみぢにふみまよふ。
『野晒』の一篇
隣家の人妻との、許されぬ恋。ドラマ並みのロマンチックな恋の思い出だが、どうやら“ロマン派”の作家にとっては、拭い去りたい過去であったようだ。その作家とは、福岡・柳川が誇る北原白秋。「ねんねこ、ねんねこ、ねんねこ、よ」などの童謡でも知られる詩人だ。
この恋愛沙汰が世の明るみにでたのは1912年。相手の女性の夫から「姦通罪」で訴えられたことによる。今となっては童謡で有名な白秋だが、名が世に知られるようになったのはこの件がきっかけだった。世間に噂されるのを承知で告訴をするとは、よっぽどの事情があったからか、それとも単に相手が悪かったからなのか…。彼は拘留された牢獄で、「清い自分が、あなたへの恋ゆえにここまで堕ちてしまった」と嘆いた。
「不倫」という世間のマイナスイメージを払拭するためには、どうすればよいのか。「自分はあくまでも純粋なんだ!」と自負する彼が導きだした結論は、「この恋を仕遂げる(=結婚)こと」。
さて、彼はこの恋の結末をどのように締めくくったのか。作品から浮かび上がる表現、彼の残した手紙が語る事実。今回のゼミでは、タブーを犯した男の胸の内を探る!

2.日本茶でホッと一息。研究室とは思えない、優雅なスペースだ。3.あちらこちらに、先生の大好きなネコグッズが。本立てに貼ってある写真は、先生の愛猫だ。






コメント