石丸 美和さん
サッポロビール株式会社 九州本部 マーケティング部 主任
福岡県出身。35歳。福岡女学院短期大学卒業後、同社に入社。給与・社会保険担当、本部長秘書を経て、昇格試験を通り現在はマーケティング部主任を務める。仕事は好きだが、親のそばにいたいと転勤のない一般職一筋で15年選手。
幼い頃から湯船で手を合わせ「まんまんちゃん」と天に呼びかけては、今日の加護への感謝と、明日の無事を祈っていた。「まんまんちゃん」とは、仏を意味する幼児語。両親が信心深かったのだろう、昔から何となく、「ご先祖様」を感じて生きて来た。
そんな話を聞かせてくれたのは、サッポロビール株式会社に勤める石丸美和さん。総合職への道を選ばず、一般職として15年になる。当たり前のことを当たり前にできて当たり前の事務職一筋。辞めようと思ったことは無い。「会社の何が好き?」と聞くと「ビールが好き」と即答。「協働契約栽培で素材から作っていて本当においしいんです。とっても誠意のある会社だと思います」。会社を語る情熱に、筋金入りの愛社精神を見た。「私が必ず乗り越えられるハードルしか与えられない、と信じているので頑張れるんです。『楽しい』と思っていれば楽しくなれる」。
そんな彼女の27歳は、苦しい年だった。親友が詐欺に遭い、家屋敷もろとも失いかけたのだ。なんとしても助けなくては、という一心で、手段も方法もない中、考えついたある名案が的中。始めた時は一人だったが、彼女の強い気持ちに古い友人や弟たちも手を差し伸べ、多くの人の協力のもと、親友は危機を免れた。「フリーターや予備校生だった友人など、特に余裕のあるわけでもない人々が、自分以外の人のために団結した。今思うと、あれは成長のチャンスでした。若さと希望に溢れ、大事な仲間と必死にやったからこそ乗り越えられたし、自分を捨てて人のために注げば、結局自分に返ってくることが分かりました。今同じことはとてもできません」。大変だったが一生懸命で輝いていた日々だったと振り返る。当時の仲間も、今では大手企業で活躍中。会うのは時々だが、かけがえの無い存在だ。
最近は、父から毎朝のように「早く結婚でもして出て行ってくれ」と言われる。「以前は『そんなに慌てなくても』と言っていた母も、近頃はかばってくれない」と笑う石丸さん。「結婚への焦りはないけれど、出産するならそろそろ…」という表情も、言葉と裏腹に穏やかだ。仕事にプライベートに、毎日が充実している証だろう。
2007年09月30日 23:06 | TrackBack









