
高坂 圭さん
放送作家・脚本家
こうさか けい / 1959年、東京で生まれ、北九州市八幡東区で育つ。高校を卒業後、JR、北九州市立こども文化会館(児童指導員)、企画会社勤務などを経て30歳でフリーランスのライターとして独立。現在は放送と広告、映画などの分野で活躍。代表作は映画『千年火』『卒業写真』。
人との縁で繋がる仕事。
高校を卒業後、JRで運転手をしていましたが作詞家の勉強をしようと決心し、28歳で会社を辞めました。30歳の頃、音楽仲間の先輩が制作会社を興したのをきっかけにラジオの企画を書いてみたことが、この業界に入ったスタート地点です。最初に形になった仕事は、無法松酒造の広告コピーでした。担当プロデューサーと朝まで飲んだ後、コピーを100本送りつけて仕事を勝ち取ったんです。それだけ熱意があったんでしょうね。OKをもらうまでに何度も何度も書き直してやっと完成させたコピーが「人集う酒」。僕にとって印象深いコピーの一つです。これ以降はずっと、仕事で知り合った方、しかもなぜかみんな女性からの紹介でいろんな仕事をさせてもらっています。どうやら僕は女神と縁があるみたいですね(笑)。テレビや映画の仕事も全部、人との縁で始めました。
僕は専門の学校で学んだこともなければ制作会社などに入ったこともない。最初からフリーランスなんです。でも決して僕は特別な才能なんて持ち合わせていません。それに感性や才能のような、たった一人の気の利いた感覚で、誰かを説得できるような物が書ける時代じゃないとも、思うんです。ひとつ何かを書いたら多くの人の意見を聞き、リサーチをし徹底的に客観視するようにしています。
テーマは“まれ人”。
僕が脚本を手掛けた芝居『まれびとエビス~紫川物語~』が8月20日から24日まで、勝山公園大芝生広場横の水上ステージで上演されます。この劇のキーワードは「まれ人=よそから来た人」。混乱している国をよそから来た“まれ人=主人公・エビス”が違うアプローチで変えていく。そんなストーリーを描いています。よく考えるとこの話って、北九州そのものだと思うんです。北九州は大きな製鉄所があって、そこに人が集まり出来上がった流れ者のまち。だから元を正せばみんな“まれ人”じゃないかと思うんです。そしてこれは北九州だけじゃなく、きっとどこにでもあてはまること。北九州のことを書くことでそこから世界共通の何かが見えてくるんです。僕は物を書くとき「地域を深くボーリングすればグローバルになる」と考えています。この視点で物語も見ていただければと思います。
仕事人に問う!
Q1 座右の銘は?
「普通が偉い」を言い聞かせています。普通の人がどう動いているのか、どう考えているのか、仕事柄いつも気にかけています。その答えを求めるために、毎月本を30~40冊ほど読み続けています。
Q2 尊敬する人を教えて!
芸人全般。特に立川談志さんです。落語家が大好きなんです。自分の悲しみや切なさを一歩離れたところから客観視して笑い飛ばしている。そんなシャレというか、反骨精神というか、落語家のそういった部分が「都会人」だな、と思います。
Q3 この仕事に向いてる人は?
文章を書くこと、本を読むこと、映画を観ることが好きな人。ノッているときは12時間くらい書き続けるときもあります。たまに、自分が書いている人物が勝手に動き出すんです。これがたまらなくおもしろい!


















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