
新開 俊仁さん
しんかい しゅんじ。(有)ホッテントット・コーヒー 代表取締役。1961年田川市生まれ。会社勤めを3年経験後、1986年、コーヒー豆専門店『ホッテントット・コーヒー』を開店。北九州にコーヒーのテイクアウトショップの火付け役となる、『エスプレッソ・バー』を展開する。現在は『ホッテントット・コーヒー』『エスプレッソ・バー小倉ホテル店』『エスプレッソ・バー MOON BEAMS』の3店舗を経営。
コーヒー豆販売で脱サラ
サラリーマンを3年やって脱サラしたんです。昔から商売がしたかった。さぁ何をする?色々考えて好きなコーヒー豆を売ろうと決めて、小倉北区黄金に『ホッテントット・コーヒー』をオープンしたんです。「銘柄を売るだけではダメ。オリジナルブレンドを作らないと!」と思いました。サンプルロスターを買って、作っては飲んでを繰り返しました。口に含むだけでいいのに、喉を通った後味まで確認したかったものだから、1日何十杯も飲んで、よくもどしたりしましたね。
計画上は勝算が立ってましたが、商売はそんな甘くなく、特に1年目は苦しかった。レギュラーコーヒーが一般的でなかった時代だから、予定の半分も売れないんです。そこで思い付いたのが配達。チラシを作って配りました。それが当たって学校や病院などからどんどん注文が入ったんです。当たると思わなかったから、準備をしてなくて、車もバイクもない。軽自動車が来るまで、タクシーや自転車で運んでました。
『エスプレッソ・バー』をオープン
『エスプレッソ・バー』の1号店は今のベスト電器小倉本店の1階でした。それから3年後、現在の小倉ホテル店をオープンしました。開店後、大勢の方から「ありがとう!おかげで通りが明るくなったよ」と言われたんですね。たった3坪の小さな私の店が、街の風景を変えるって、こんな嬉しい賛辞はありません。
昨年は念願だった、紫川の辺に『エスプレッソ・バーMOONBEAMS』を開店しました。「世界のコーヒーショップ」という本の中にある、川沿いのショップに心を奪われたしまったんです。川には船が浮かんで、若者たちがコーヒーを片手に寛いている、なんとも自由で開放的な風景だった。まだまだ、その絵のような雰囲気は醸し出せてませんが、将来そうなりたいなと願ってます。
豆は生き物だから、面白い
豆は生モノ。収穫期や天候によっても味が違います。それをいつも均一な味に仕上げなくてはならない。焙煎の加減は腕の見せ所です。田川に焙煎工場があるのですが、豆を焼くのは私の仕事。少しでも違う!と思った時は、あっさり捨ててしまいます。さすがに今は失敗することはほとんどありませんが。天候によって味も影響しますから、ショップでのドリップ機械の調整なども大事です。これはスタッフたちが私より上手。ほぼ間違いないですね。ただ、生物だから、まったく均一とは言えません。微妙な違いに気がつくのは1~2%のお客さん。エスプレッソ・バーには常連の方が多いのですが、中にはほぼ毎日来られる方もいます。そういう方にコーヒー出すってけっこう緊張しますよ。「本当に美味しかった」と、言っていただいた時は本当にうれしい。この方々のおかげで腕磨きには気が抜けません。
コーヒーは健康食品
今の20代は缶コーヒーの世代。そこに、スターバックスができ、若い層にもコーヒーショップが受け入れられたのはうれしいと思っています。ただ、味覚が銘柄よりアレンジに馴染んでしまったのは残念。私は本当はブラックコーヒーを飲んでほしいと思います。コーヒーは体にいいんですよ。利尿効果、血液の循環がよくなる。年配の方は朝目覚めがいいとよく言われます。最近はダイエット効果も発見されました。
北九州ブランドづくり
数軒のコーヒーショップのオーナーと「北九州珈琲倶楽部」という会を作ったんです。そこで、コーヒーのギフトを作ろうという意見がでて、どうせなら北九州を宣伝しようとなりました。パッケージは小倉在住の絵本作家・杉本悦代さんにお願いしました。「小倉城下町珈琲」「小倉祇園太鼓珈琲」「小倉五街道珈琲」「紫川想い出橋珈琲」、4つを揃えたら一つの絵になるように、ストーリー性をもたせています。販売は北九州珈琲倶楽部の店頭で、6月末から。作って気付いたのは、小倉の人がもっと小倉が好きになる、もう一度小倉の良さを再認識できる内容になっているということ。これからが楽しみです。


















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