
後藤 祐平さん
(株)丸ふじ 代表取締役。
下積み期間を経て、2001年(株)丸藤興産の社長に就任後、「小倉牛丸むすび」を筆頭に地元の文化や食材を取り入れた北九州名物弁当を開発・販売する。本年6月に社名変更。現在直営10店舗、従業員数約150名。北九州観光協会物産振興部会委員、北九州中小企業経営者協会理事、北九州青年会議所会員など所属団体は20以上。1968年北九州生まれ。http://www.marufuji-obento.co.jp/
北九州ブランドを作りたい
北九州博覧祭の時、県外向けのPR活動に参加し、感じたことが丸ふじの差別化の始まりでした。
北九州のブランド、お土産が必要だ。「お弁当で他県の方を北九州に来てもらうには…」。地元の食材と文化を材料に、お弁当開発を始めました。そこで生まれたのが丸ふじの看板弁当「小倉牛丸むすび」。商品にするには、1年半かかりました。「千円以内の弁当」を目標にブランドを管理する農協と交渉。「観光客を通し、小倉牛を全国に発信したい」と口説き、1年をかけ販売指定店となり、市場販売に至りました。おかげさまでヒット。現在、300個が出る柱と成長しています。引き続き「厳流島弁当」「わっしょい百万弁当」「レトロ弁当」「長崎街道木屋瀬宿弁当」、北九州空港の空弁として「焼き鯵寿司」なども開発し、販売中です。所属している北九州青年会議所の北九州ブランド推進協議会準備委員会でも「小笠原礼法弁当」を今年11月上旬発売予定でもあります。
アイデア、企画は外にある
丸ふじは創業20年の後発会社。老舗の競合他社と闘うには企画力とPR力が勝負と思っています。サンリブ主催のアメリカ研修時の経験が良い刺激になりました。スーパー、ホームセンターなどを見学したのですが、その時、「こんなちっぽけなことで悩んでいたのか」と自分のスケールの小ささに気づかされ、なおアイデア、企画は外にある、ということも知ったのです。当時アメリカのスーパーにはサプリメントが山積みされ、人々は次々と買物かごに入れていたのを見てびっくり。それが何年か経って日本でも同じことが起こったのです。 そして、異業種の方からいただいたアドバイスが今の丸ふじを支えてます。「子供の発想を忘れるな」「日々勉強だ」。いただいた助言は素直に取り入れてみる。その結果で今があるのです。
ピンチから思いやりを学ぶ。
会社を引き継いだのは32歳の時。先代の健康がきっかけでした。ずっしり肩にプレッシャーが振りかかりました。その年9月、戸畑サティが民事再生法にかかり、大ピンチに。売上がよかった店舗であっただけに、打撃は大きい。従業員約150名。扶養家族を含めたら何百名もがこの会社の運命と共にしているのです。危機感が募りました。救済の方法がないなら、とにかく売上を上げるしかないと腹を括りました。幸い、10月、11月の売上が前年度の150%アップ。急激に注文がふえたのには、社員皆んなの努力、そして噂を聞いた周りの方々の思いやりだったのです。
人々の義理、人情に支えられてきた分、私もそれを大事にしなくては。仕事のつきあいより、“その人”を大事にしていきたい、そう心に銘じた一件でした。
社員と共に街づくりに貢献していきたい。
現場で下積みの時、10時間卵焼きを焼き続け、慣れたら今度はすしを作り―地味な仕事を経験しました。正直に大変な作業でしたね。どうせ仕事するなら、楽しんでしたい。10年前入社時はいなかった20代、30代の社員が今は約半数を占めるようになりました。地味だったこの業界を若い発想で活力ある場に変えたい。そして、将来は県外に地元食材を作ったお惣菜屋などをプロデュースし、街づくりの起爆材になる手伝いをしていきたいと思っています。


















コメント