泊 篤志さん / 劇作家、演出家、「飛ぶ劇場」代表、「北九州芸術劇場」学芸係ディレクター

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泊 篤志さん
劇作家、演出家、「飛ぶ劇場」代表、「北九州芸術劇場」学芸係ディレクター
とまり あつし / 1968年生まれ、門司区出身。北九州大学在学中に演劇研究会で上演作品の執筆・演出を担当。大学卒業後(株)セガ・エンタープライゼスに入社。93年、北九州にUターンし「飛ぶ劇場」復帰。『生態系カズクン』で第3回日本劇作家協会新人戯曲賞受賞、『IRON(アイアン)』が第44回岸田國士戯曲賞最終選考にノミネートなど。外部脚本執筆・演出、ワークショップ講師、戯曲講座講師としても全国的に活動。雑誌や新聞のコラム連載なども手掛けている。ペットは亀2匹。ちなみに『生態系カズクン』のカズクンは、実家の猫(♀)の名前らしい。

「飛ぶ劇場」新作公演『正しい街』
9月22~24日  北九州芸術劇場小劇場
10月7・8日 西鉄ホール
詳細はHPにて→http://www.tobugeki.com

「演劇嫌い」から劇作家に

 昔は演劇が嫌いでした。高校で「走れメロス」の舞台を観たのですが、「なんで全員前を向いてしゃべるんだろう」「不自然…」という印象を持ってしまって。その頃は友達と8ミリカメラで映画のようなものを撮ったり、歌を作ってラジオ番組に投稿したりしてましたね。
そんな僕でしたが、大学に入ってすぐ演劇研究会の公演を観たんです。野田秀樹作の「走れメルス」という舞台。これがわけわからない作品で。でも、妙に心惹かれた。演劇っておもしろいじゃないか、と演劇研究会に入部しました。脚本・演出を初めて手掛けたのは3年生の時。僕が思う「演劇の不自然な部分」を全部排除した作品に仕上げました。先輩達からは「こんなの演劇じゃない」と批判されたけど、別に悔しくなかった。まあそうだろうな、と。その後徐々に、昔からある「いわゆる演劇的な表現」ってやっぱり意味があることなんだな、と思えるようになったんですが…。出発点はそんな感じでしたね。

北九州にもっと劇団を!

 自分のことを「演劇の天才だ!」とはまったく思ってなかったので、大学卒業後は普通に就職の道を選びました。当時はフリーターなんてカッコイイ(?)呼び名もなかったし…。東京でゲームを作る会社に就職し、RPGのシナリオを書いていました。楽しかったんですが、その会社は2年で辞め、北九州にUターンしました。学生時代にお手伝いしていた劇団「飛ぶ劇場」に誘われてたし、流通に関係ないところで純粋に自分の作りたいものを作りたいと思ったんです。
帰ってきてしばらくは深夜のコンビニでバイトをしながら、演劇活動をしていました。27歳の時、北九州演劇祭の事務局で働き始め、同じ年に「飛ぶ劇場」の代表に。劇団のみんなには「30歳になるまでの3年間は責任持ってやるけど、もしそれまでに成功しなかったら、その後はどうなるかわからない」と話してたんです。そして3年経ち、「もうすぐ俺30歳なっちゃうな。この先どうしようかなぁ…」なんて思ってた頃、『生態系カズクン』という作品で日本劇作家協会新人戯曲賞を受賞しました。あと3カ月で30歳、って時でした。演劇の神様なんているのかわからないけど、「これは運命なのか? 演劇の神様がもうちょっと続けろって言ってるのかな」って思いましたね。こうなったら覚悟を決めるしかない。30にして、この道でなんとかやっていこうと決意しました。
その後、「北九州芸術劇場」の職員に。作・演出をしている人間が劇場の職員になっているっていうのは全国的にも珍しいみたいです。また、北九州芸術劇場の中劇場は演劇専用の劇場なんですが、演劇に適した設備や機材、アイデアが満載の、日本でもトップクラスの劇場なんです。
そんな演劇に最適な施設はあるものの、文系大学が少ないこともあり、北九州には新しい劇団がなかなか根付かない。そんなわけで今取り組んでいるのが「シアターラボ07」というプロジェクト。「半年限定の劇団を作る」というもので、演劇作りを一から教わり、作品を上演するところまでやっちゃう。僕が演出もします。照明も音響も専門スタッフが教えます。素人でもOK! みんな劇団やろうぜ!という企画です。

世界が変わる、そんな芝居を

 以前フランスの劇場に視察に行った時に、ディレクターがこんなことを言いました。「ニュースだと5分で伝えられる出来事を、演劇は2時間もかけて考えてもらえるんだよ」いつもとは違う角度から物事を見ることができる。自分がその立場だったら…と一歩踏み込んで観ることができる。そこが演劇のすごいところなんです。いいお芝居を観た後って、劇場を出たときに世界が違って見えるんですよね。僕にもそんな経験が何度かある。そういう芝居をこれからも作っていきたいですね。

Q. 座右の銘は?
「なんでも 自分のしただけ やっただけが結果です。」以前人からもらったカレンダーに書いてあった言葉が気に入って、ずっとトイレに貼ってあります。
Q. 尊敬する人を教えて。
夏目漱石が好きですね。文明開化の時代、国のお金で西洋文化を学ぶために留学したのに、帰国後は日本の西洋化を憂いていたという(笑)でもそういう国民性を大切にする感覚は現代でも通用するものなんだと思いますね。
Q. この仕事に向いているのはどんな人?
「諦めない人」というか「諦めが悪い人」かな? 閃き重視の仕事のように思われるけど、それをいい形に具現化するまで諦めない強い意志と忍耐が必要かも。

コメント

一言どうぞ
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私も昨日観てきました! ...
たかまる
(2009/01/07)
>sunmaさん かわいいとも...
はな
(2009/01/06)
mineさん>ぴったりとした...
はまじ
(2009/01/05)
明明さま 素敵な記事あり...
かんりにん
(2009/01/04)
>きみこさん あけまし...
いっこ
(2009/01/04)
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