
西南女学院大学非常勤講師
羅 明坤 先生
ラ・メイコン
1957年、中国黒龍江省出身。黒龍江大学日本語学部卒。大連外国語大学で10年間、日本語、日本文学の教鞭をとり、1990年、中国文部省の派遣で来日。1995年、九州大学教育学部修士課程修了。2002年、九州大学大学院比較社会文化学府・研究院、博士課程満期退学。専攻は、中国の思想・哲学。
「中国の女性は強い」、そんなイメージがある。例えば、映画の中。カップルの喧嘩のシーンでは、人目を憚らず大声で相手を罵倒する、時には、男性を足蹴りする、といった極めて「強気な」女性が多く登場する。日本の女性に比べると、随分とパワフルそうな彼女たち。「女の強さ」という面で、見習うべき点もありそう!?
今回、西南女学院大学で講師として活躍する中国人女性がいるとの噂を聞きつけ、早速訪問。「中国の女性の強さ、生き方」についてお話を伺った。
男尊女卑の因習、纏足の歴史。
ラ先生によると、そんな強いイメージとはかけ離れて、中国は長い歴史において、男尊女卑の国であり、女性は虐げられた存在であったそう。守るべきモラルは「三従」(父・夫・子に従う)、「四徳」(女性を律した婦徳・婦言・婦客・婦功)。夫が死んでも再婚せず、或いはそのあとを追って死ぬ“節婦烈女”のシステム、男性の性趣向のために幼い頃から足を縛り、わずか9cmほどの小さな足にしてしまう“纏足(てんそく)”など、中国の女性は、社会進出を阻む多くの風習に束縛されていた。封建的道徳、父権家長制の禮教(れいきょう)の風習により、主体性のない悲惨な人生を送ってきたのだ。
強くなった女性たち。 女性の解放と社会進出。
女性にとって実に不遇な時代を経て、中国で女性解放の動きが始まったのは、1911年辛亥革命の時。そして、新中国(1949年)成立と共に、激動の時代の中で、女性解放、男女平等が本格化した。人びとを感化したのは「女性は天の半分を支えており、その半分を征服せねばならない」という毛沢東の魔力の言葉だった。
現憲法では「女性は政治、経済、文化、教育、社会、家庭のあらゆる分野で男性と同じ権力をもつ」ことが認められ、「同一労働・同一賃金」が原則とされている。確かに、法的に地位が守られても、性差別という社会的圧力や軋轢は容易にはなくならないが、女性は今や、自尊・自愛・自重・自強という名のもとに昔のようにおとなしくて従順な存在ではなくなった。そう、「強い」女性になったのだ。
今、中国の女性が求めているのは、単に収入ではなく、社会参加による自立と人生の充実だと言う。ラ先生と一緒に「強くなった」中国人女性の新しい価値観、人生観、世界観、振る舞い、服装や歩き方、物事や人々に対する視線を考察しながら、“強く、しなやかな”女の生き方を2時間じっくり考えてみたい。


















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