
デワンカー バート ジュリエン 先生
工学博士。ベルギー出身、27歳(1993年)のとき留学生として早稲田大学院へ、そこで建築・都市環境などを学ぶ。後、同大学で就任、2001年から現在の大学で教鞭をとる。NPO北九州ビオトープ・ネットワーク研究会の理事長。
「里山」という言葉からどのようなイメージを思い描くだろうか? 日本昔話にでてくるようなのどかな村の風景を思い浮かべる人もいれば、宮崎駿監督のもののけ姫のようなタタラ場で製鉄して暮らす町の風景など、人によってイメージが異なる。さて、どっちが本当なのか? 今回は、里山の保全活動に関する研究をされている北九州市立大学国際環境学部のデワンカー先生を訪ね話を伺った。
里山とは…。
「そのイメージは、どちらも正解! ですが、そもそも「里山」というのは、人里近くで薪燃料や堆肥用の落ち葉、また山菜・キノコ・薬草、木材などを得るために人が管理していた森や林のことを指します。しかし、最近では森や林だけでなく、田んぼや畑、川沼、草地、さらには集落までも含む農村の自然環境全体を指す言葉として用いられているようです」と、先生。いわば、人々の伝統的生活がつくり出した様々な土地のセットであり、人と自然の調和・共存の空間、それが「里山」と言えるのだ。かつては、日本人だれもが慣れ親しむ生活の場であり豊かな文化を育む場所でもあったが、時が経つにつれ日々変貌しみるみる消失している。
知ってた? 北九州の現状。
人が手を加えることによって成立していた「里山」。実は、北九州は全国で一番の竹林面積(1400Ha)を所有しているが、ほとんどの竹林が放置されているのが現状だ。竹林の侵食は、それまであった樹木を枯死させるなど林相を大きく変貌させる。竹は、補整しないと次から次へと繁殖し増え続け、他の生物の多様化を失わせるのだ。
「平成竹取伝説」
そこで、デワンカー先生が指揮をとる「平成竹取伝説」が始まる。この活動は、舟尾山(標高70,5M)の麓に広がる北九州市立大学ひびきのキャンパス(学術研究都市)の周辺地域の竹林を中心に整備することにより、森林への竹の侵食を阻止し、里山を保全することを目指そうと考え、立ち上げられた。北九州に増え続けている竹を、人が手を加えることにより、他の生物を守る。また、竹を利用し、江戸時代の里山のようにはいかないけれども、「平成の竹取」として里山を作りあげていこう!という活動を「平成竹取伝説」は始めているのだ。日本に来て13年、ベルギー出身のデワンカー先生は、楽しく環境を考える活動を他にも行っている。とてもユニークな話に笑い声が絶えない。ゼミに参加して、環境を考えた生活に取り組んでみては?
9/28 第53回アヴァンティゼミ ベルギー出身の先生に聞く!日本の里山。


















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