八百 啓介 先生(Keisuke Yao)
北九州市立大学 文学部 教授
1958年北九州市生まれ。江戸時代に長崎街道から大坂に運ぶ鶏卵などの船荷を積み出した下関の船荷問屋の末裔で、珍しい名前はその屋号。「最近では、料理が趣味なのか研究が趣味なのか…。」とのこと。ヨーロッパ各地の郷土料理を作ること、食の出てくる映画の批評、ぬか漬け作りが趣味でベルギービールが大好物。
「シュガーロード」とは、江戸時代、長崎から小倉までを結んだ長崎街道の別称である。鎖国の時代、長崎の出島に輸入された砂糖が運ばれ、その文化を周辺に育んだ。今回は、砂糖という商品を通して食文化を研究されている八百先生を訪ねた。先生はもともと日本史が専門だが、江戸時代の日本が砂糖によって世界と結ばれていたことに関心を持ち、最近は歴史における「食」の重要性を研究されている。マリー・アントワネットの「パンがなければケーキを食べればいい」という言葉は有名であるが、当時は決して甘さ=贅沢=豊かさではなかった。貴族などの豊かな人々が甘いものを口にしていた一方で、18世紀以降、イギリスでは炭鉱労働者、日本では江戸の長屋に住んでいた貧しい人々がカロリー補給のために砂糖をなめていたという。このように、食文化(人間は、何を食べていたか)を考えていくと、人間の歴史が見えてくる。歴史書に記されている権力者の歴史ではなく、庶民がどのような生活を送ってきたのか・・・。今回のゼミは、「シュガーロード」の歴史を舌で感じるため、ルーツによって味が違う3種類の「鶴乃子(つるのこ)」を実際に食べ比べ、カステラの歴史から「食」の歴史に触れよう。


















コメント