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奥田 知志さん / “ホームの回復”まで支援したい。
奥田 知志さん
東八幡キリスト教会 牧師、認定NPO法人 北九州ホームレス支援機構 理事長
おくだ ともし / 1963年、滋賀県大津市出身。関西学院大学神学部大学院修士課程卒業、西南学院大学神学部専攻科卒業。学生時代に訪れた大阪市・釜ヶ崎(現:あいりん地区)の日雇い労働者の現状を目の当たりにし、ボランティア活動に参加したことがきっかけで、牧師の道を歩み始める。ホームレスへの炊き出しボランティア活動は、毎週金曜の20時〜新勝山公園にて。ボランティア活動をしてみたい人は、図書館横に集合を。問合せは、TEL:093-653-0779(認定NPO法人北九州ホームレス支援機構)。
“ホームレス問題”とは何か。
私は西南学院大学を卒業後、今の教会に牧師として赴任してくると同時に、北九州市でのホームレス支援活動をスタートしました。“支援したい人がしたい支援をする”のではなく、“望んでいる人が望むものを支援する”のが本来の支援の姿。そのためには彼らのことを知ることがまず何よりも大切だと思ったので、初めの10年間はひたすらホームレスたちに話しかけ、彼らのことをすべてノートに書いていました。同時に行政へ訴えかけることも始めましたが、うまくいかなかったですね。風当たりはなかなか強く、いつも意見が対立していました。でもあるとき、自分たちは“正しいことをしている”という傲慢な気持ちになっているのではないか、“何もしない行政が悪い”と思い込んでいないか、と思うようになりました。行政のせいにして自分たちがやらない理由にしている、ということにやっと気付いたんです。それから方向転換し、自分たちだけで自立支援住宅などを設立して支援する姿勢に変えていきました。その結果行政も認めてくれ、2003年より北九州市とタッグを組んでホームレス支援をしています。
“ハウスレス”と“ホームレス”
ホームレスの問題には二つの局面があると思います。ひとつは、“ハウスレス”。家がない、食べるものがない、仕事がないなど、物理的なモノに欠けていること。もうひとつは、“ホームレス”。帰る家があっても、家族や友人との関係性が途絶えてしまい、孤独感は路上生活のときと同じまま、ということです。全国的には“ハウスレス”のみの問題しか支援されていないことが多いですが、北九州における支援活動の特徴は“ハウスレス”と“ホームレス”の両面からサポートしているということです。しかし、そこからさらに進んで「“ホーム”の回復」についてまで支援していかなければ問題の解決にならないと私は思っています。これこそが、ホームレス問題、ひいては現代の社会全体の問題ではないでしょうか。北九州市には今、約250名のホームレスがいます。彼らを支援していき、一日でも早く路上からの脱出をし、ホームレスを生まない社会を創造すること−。これが私たちが今までも、そしてこれから先も目指していくことです。
Q1 座右の銘は?
「無理しない、楽しない」。牧師を務める東八幡教会創立40年を記念してみんなで作った標語です。無理は続かないし楽していては始まらない。この緊張感が大事です。
「無理しない、楽しない」。牧師を務める東八幡教会創立40年を記念してみんなで作った標語です。無理は続かないし楽していては始まらない。この緊張感が大事です。
Q2 尊敬する人を教えて!
ディートリッヒ・ボンへファー。ナチスと闘って殺された牧師です。ヒトラー暗殺計画に加わりました。牧師が暗殺計画?矛盾を抱えた正直な人です。時代を先取りする言葉と言葉を実行する生き方が好きです。
Q3 この仕事に向いてる人は?
自分は弱いということを知っている人。ボランティアの現場には無敵のヒーローはいりません。自分の弱さを知っている人が、他人に優しくなれます。愛されたり赦されたりした人が、愛したり赦したりできます。
2007年09月30日 22:53 | TrackBack
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