●やまぎわちづえ/料理研究家として広く活躍すると同時に、仕事は食品関連会社顧問、メニュー開発、執筆、講演、公的機関の委員、テレビ番組、ラジオのコメンテーターとして多方面にわたる。著書「おなかすいてない?」海鳥社より好評発売中。 http://www.qbiz.ne.jp/yamagiwa
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「若く見えるってそんなに重要ですか」

 人に歳を知られたくないなんて一度も思ったことがありませんが、男性に歳を聞かれるのはとっても嫌です。彼らは必ず「ホゥ。若いですね」と習慣的、反射的に言うのですもん。100歳を超えて性別も明らかでないおばあさんにも「5才は若く見えますねー」と言う人種ですから。とにかく女性に「若い」とさえ言っておけば機嫌が良いと思い込んでいるその根性が「スカン」のです。

 若作りすればするほど実年齢が透けて見えるのは残酷な現実です。若々しくいたいとは思いますが、年相応にみてもらえれば充分。不細工で若い頃ちやほやされた経験がない女の開き直りでしょうか。

 とにかく女性誌の「一生恋をしていたい」とか「モテメイク、モテ髪、モテ服」なんて見出にはイラッとしてしまいます。年齢を忘れましょうなんて言葉に惑わされてか、若者の流行をそのまま取り入れている中年女性が増殖している気もします。ハイウエストで切り替えて開いた胸元にレースがなんてファッションは無理ですよ。

 少しずつ枯れていき、最終的には立派なおばあさんになりたいと思うのは変でしょうか。

 少し前の出版ですが『オニババ化する女たち…女性の身体性を取り戻す(光文社新書)三砂ちづる著』は面白い本でした。津田塾大学国際関係学科教授。専門は母子保健分野の疫学で日常的に着物でいらっしゃる先生で『きものとからだ』の著作もあります。『オニババ化する…』はジェンダーの視点以前の生理的な見地から女性を考えた内容でとにかく自分の性を大切に生きるよう説かれています。女性に生まれたことを味わい尽くしてこそ上手に老いていけるとも。未婚の人たちに配慮を欠いているとバッシングもされている本なので、読む・読まないの選択はあなた次第ですが…。

 自分の女性としての身体をしっかり意識して重んじることと若さにしがみついて人生を送ることが対局にあると思うのは私の思い込みかもしれませんが。

 60歳を越えて多少の分別もつき、自分らしさもみえてきて周囲に惑わされることなく肩の力を抜いて生きられるようになった気がします。大らかで可愛いおばあちゃんになることが究極の目的ですが。

「侮るな、ラジオ体操」

 元気の見本みたいに思われている私ですが本当はあまり丈夫ではないのです。(誰!笑ったのは!)身体の弱い母親から生まれたと言うのも心理的に影響したかもしれません。母は心臓を患っていて私が2歳になる前に26歳の若さで逝ってしまいました。中学生になるまではいつも布団の中で寝ていた記憶があります。結婚をして子育てしながら働いていましたが、いつも倦怠感との戦いでした。

 栄養士になり料理に興味を持ったことは幸いでした。栄養のバランスのとれた食事と多少体調が悪くても仕事を休めない環境がずいぶん身体を鍛えてくれたと思います。

 しかし60歳を目前にして、5メートル歩くのも辛くなったのです。病院に行くとひどいヘルニアで軟骨が神経を巻き込んだ状態になっていました。すぐに手術、と言われてなぜか負けず嫌いが頭をもたげて「先生、半年経って治らなかったらまた参ります」と言って病院を後にしたのです。腰痛撃退奮闘記は以前書きましたから省きますが、暴言を吐いたことを悔やんだつらい半年間でした。この経験から食事だけではなく運動も健康にとってどれほど大切かと気づかされたのです。

 歩くのが一番らしいのですが、とにかく時間がありません。(本当は目的なく歩くのが苦手なんです)スポーツクラブにも入りましたがなかなか通えません。気がつくとちゃんと続けられているのはラジオ体操だけ。(私が手足をバタバタさせているのを想像しないで)子どもの頃公園でテキトーにやっていたアレです。これがなかなかあなどれないのです。本も出ています。(『図解本当はすごい「ラジオ体操」健康法』中経出版)

本当に運動になるのとの声が聞こえそうですが、ちゃんと第一、第二を通してやると脈拍は100以上に上がり、消費カロリーはなんと60キロカロリーもあるのだそうです。私は朝6時0分のNHKの教育テレビを見ながらやるのですが、終わる頃にはぼんやりしていた頭がすっきりして身体のスイッチが入るのです。その日の自分の体調を知ることもできます。体調の悪い日は息が切れます。ラジオ体操には「伸ばす」「ねじる」「そらす」の26の動作があって全身の筋肉を使っているのですって。ただ、おざなりにやってはダメ。テレビの女性たちの動きをちゃんと観察しながら先生の説明もよく聞いてください。

 私の知っている男性は画面のレオタード姿を見ると元気が出ると言います。信じられないような動機でもやらないよりましだと思うのです。どうです、やってみる気になりましたか。

「幸せに暮す条件って」

仕事の本拠地を博多に移すと決めて、小倉の事務所を譲ることにしました。小さな庭付きの淡いブルーとベージュのキッチンには沢山の楽しい思い出が詰まっています。幸運な仕事に恵まれた場所でもあります。有効に使って下さる方がいたらと心に念じていました。数ヶ月後に素敵な若いカップルが現れて思いが叶いました。

先日「落ち着いたのでお食事でも」と彼らから招待のメールが届いたのです。ある土曜日の午後にスタッフと一緒に懐かしい部屋を訪ねました。部屋はきれいに整えられていて全体に若返ったように見えます。若草色のテーブルクロスの上に準備されたスターターはアボカドのディップ、オレガノの香りのする野菜サラダにキュウリとニンジンのピクルス。飲み物は冷やしたジャスミンティ。ここまでは夫君の作品だそうです。大盛りのサラダが胃の中に収まる頃に湯気のたった大皿が運ばれて来ました。厚揚げとトマトにニョクマムのうま味がしみてほっぺたが落ちそう。メインは水餃子です。海老と豚肉、椎茸と豚肉、セロリと豚肉の組み合わせの3種類。これは奥様のお得意料理だとか。デザートに小さなアップルパイと香り高いウーロン茶をいただいてお腹ははち切れそう。

料理は全ておいしくて大満足でしたが、私が一番感動したのはご夫婦のチームワークの良さです。奥様がお茶を入れ始めると夫君がカップをさりげなく並べる。全てが自然で本当に居心地の良い時間を過ごしました。日本にもこういうカップルが増えて来たのは本当に嬉しいことです。

リタイアした夫が妻の作る食事をひたすら待ち、妻の方は夫の食事が気になって友だちと出かけるのもためらわれるなんて話を聞くとこちらまでつらくなります。夫の家事能力の無さを愚痴っているのに自分の息子に(娘にも)家事をさせようとしない人が多いのは不思議な気がします。これでは永遠に問題は解決しませんよね。

我が夫ですか?はい、更生しましたよ。55歳くらいからぼちぼち練習を初めて60歳の今では料理の腕前はかなりのものです。月に一度大量に仕込むカレーは私でもかなわない美味しさです。それを目当てのお客さまも増えて、そのつど夫はどんなアーティストにも負けない絶賛の言葉を浴びるのです。私もいい気持ち。大げさでなく幸せってこういうことだとつくづく感じます。今回かなり毒を薄めて書きましたが読む人によっては胸にグサリとくるものがあってほしいと思うのですが…。

「情報ケチではありませんか」

 あなたはケチではありませんか。お金や物のことではありません。情報を独り占めしていませんか。面白かった映画や感動した本を誰かに伝えたいと思いますか。伝えたい友人がいないと言うのなら又別の問題ですが。

 先日、たまたま入ったカフェが美味しくてリーズナブル。誰かに言いたくてうずうずしてしまいました。お店のカードを何枚もいただいて、出会った知人にすぐに吹聴しましたよ。

ところが、

 「そこならいつも行ってるわよ」
 「それなら私にも早く教えてほしかったわ」
 「味の好みも雰囲気の好みも人それぞれだから…」

 おっしゃるとおり。こういう人は「あなたから教えてもらったレストランちっとも美味しくなかったわ」とか「あの映画の何処が面白いの」なんて言われることもないでしょう。彼女はもう一つ、「自慢話だと思われるのも嫌だから」とも。ここまでの危険回避能力には恐れ入りました。

 気さくで腕の良い美容院、何処よりも持ちの良いお花屋さん、癒される居酒屋、国産小麦で美味しく焼き上げたパン屋、信頼できる医院、私の生活に欠かせないすべては誰かの情報のおかげ。物やお金をもらうよりずっと有り難くてそのつど教えてくれた人に感謝です。

 先日暇つぶしでサイトを覗いていて「食紅で作った口紅」を見つけ試しに購入しました。なんと唇が全く荒れないのです。今ではスタッフどころか近所の奥さんもこの口紅を1本は持っています。まだ皮のめくれた唇をしているのはあの彼女だけ。(教えないもん!)

 1週間程仕事がらみでハワイに行ってきました。ひと月程前に行った知人がハワイの情報誌を一冊持って帰ってくれました。タイトな自由時間の中でその情報誌がどれほど役に立ったことか。もちろんその人には特別なお土産を買って来ましたよ。

 アヴァンティが創刊15周年を迎えるのだそうですね。おめでとうございます。スタッフの皆さんが本当にがんばってスポンサーをみつけ、無料で配布して下さるのです。内容には女性の幸せを願う姿勢がいつも感じられます。

 そう、情報はお金よりももっと大切。

 ありがとう。アヴァンティ。そしてこれからも良い情報を伝え続けて下さいね。

「不機嫌は損をしますよ」

 なぜ自分は人気がないのだろう、人が寄ってこないのだろうと思ったことはありませんか。私も以前ある仕事場で居心地の悪さを感じた経験があります。「仕事は楽しく」が信条なので「エイ!」と思い切って辞めてしまいました。その分収入が減ったのはしかたがありませんが、少し軽率だったかなと気になっていました。 

 いつものことながら、また本に教えられました。

 和田秀樹著『「感情の整理」が上手い人、下手な人』(新潮社)

 精神科医の書いた本らしく人間の感情の動きが見抜いてありなかなか役に立つ内容です。「わたしたちが好きな人は,いつ会っても機嫌のいい人です」「不機嫌な人は何を考えているか解らない。周りから見ればただのわがままにしか映りません」と書かれています。

 そう!辞めた会社で確かに私はいつも不機嫌でした。理由はそこの調理室がいつも乱雑で、私と私のスタッフが掃除をするのですが次に行ってみるとまた元のもくあみです。何年もその繰り返しで、その会社に行かなければと思う瞬間からだんだん機嫌が悪くなっていました。しかし周りに私の不機嫌の理由が解るはずはありません。ただいつも不機嫌な人と思われて敬遠されてしまったのです。約束の時間より早めに到着して一生懸命掃除をして、その結果嫌われるなんてとんでもなく割が合いません。

 冷静に考えてみれば、私の不機嫌の理由に周りが気づいて、調理室の乱雑さが解消されるなんて奇跡は起こるはずがないですよね。

 あの時、「調理室を奇麗にしてね。私も手伝うから」となぜ率直になれなかったのでしょうか。心の中に不満をドロドロと溜め込んで不機嫌になるのは幼稚だったと今になって悔やまれます。

 本によると不機嫌な人は「不幸せ」、感情のコントロールの利かない「幼稚」な人と思われるのだとか。それに対していつも機嫌の良い人は「一緒に仕事をしてみたい」「応援してあげたい」とチャンスが広がっていくのだそうです。

私は決心しました。「機嫌の良い人になるぞ!」と。
いつまで続くかちゃんと見張っていて下さいね。

「本音も大切にしてね」

 「あなた、その口の悪さなんとかしないと、いつか仕事がダメになるわよ」
と友人から言われたのは若い頃でした。私の言いたい放題の口の悪さを心配してくれたのです。最後に「私には今のままで良いのよ」と言ってくれたのですが、その時は毒舌をなんとか改めようと心に誓いました。
 ところが、ですよ! 時をおかずして、他の友人もさんざん私の毒舌をいさめた後に「私にはそのままでいてね」と。
 二人から「私にはそのままで」と言われたのだからと、「奥歯に物を挟んで、歯に衣着せて」との決心はたちまち崩れ去りました。北九州で生まれ育ち、よその土地で暮らしたことは一度もありません。正真正銘の北九州弁ネイティブスピーカーです。
 言葉の内容だけでなく「すかん」「いけん」「いやっちゃ!」と言葉そのものもきつめです。
 テレビの料理番組に出だした頃「標準語を喋ろう」と決心して放送局の話し方教室に入会しました。
 「標準語で話せるようになるからね」と知人たちに吹聴したら「あんたに標準語は似合わない」と激しく止められて一度も受講せず標準語の夢は消え去りました。本音をきつい言葉で喋るのだから若いときは生意気と言われ、異性にモテるチャンスを失い、「愛い奴じゃ仕事をやろう」なんて経験も皆無でした。しかし損ばかりの人生だったとは思いません。今年になって海外で仕事をしている人たちが何人か会いに来てくれました。上海や香港などアジアからの里帰りです。「自然や環境はずっと素晴らしいのに、なぜか日本での仕事はストレスが多いの」と口を揃えます。
 海外ではストレートに物を言う人が多いので「人の腹を探る」必要のないぶん気が楽なのだとか。日本で仕事をしている時は相手の言葉の裏にあるものをいつも考え、疲れていたのだそうです。私のように「むき出しの言葉で喋ろう」と勧めているのではないのです。あまりに心を隠してきれいごとばかりを語る人は自分にも相手にもストレスを抱えさせるのかもしれません。
 心は冷たいのに言葉だけ優しい人より、性格も言葉もきつい方がまだましだと思うのは私だけでしょうか。

「身体感覚を鍛えて」

「ブスほど身体の感覚が鈍い」。
のっけから過激で申し訳有りません。これは皆さんに言ったのではありません。
最近息子が私に投げつけた言葉です。子どもの頃母親の毒舌で心を傷つけられ続けたとかで、「ああはなりたくない」と考えたのか優しいタイプに育ちました。ところが敵討ちのつもりでしょうか、私に対しては時々辛辣な発言をするのです。
彼が10才の頃だったでしょうか。日曜日の朝、私はパジャマを着たままコーヒーを片手にダラダラしていました。横に来て座った彼が、「おかあさん、女の人ってもっと良い香りがするんじゃあないの」とため息まじりに言ったのです。私は飛び上がりそうになりました。胸元を嗅いでみると確かに汗くさい。慌ててシャワーを浴びて着替えました。「ちいちゃい頃からがまんしてたんよ」ととどめを刺されて私はおでこをテーブルにいやと言う程ぶつけました。
次は高校生の頃でしょうか。横座りで洗濯物を畳んでいる私をちらりとみて、「お母さんはボクが知っている女の人の中で一番足の裏がきたない」と言うのです。「あなたが何人の女の人の足の裏を知っていると言うの!」と反撃しましたが、確かにカカトは固く黒ずんでいます。もちろんそれからは気をつけてはいますが・・。
彼は大きくなって子どもの頃から興味があった鍼灸の道に進んで開業しました。
「ブスほど身体の感覚が鈍い」。この言葉は私を初めて治療してくれた時の言葉です。「肩こりなんて縁がないから」と言いながらマッサージしてもらった肩は鉄板のようだったそうです。
彼に言わせると健康や美しさに敏感な人は身体の変化にも敏感で、少しでも「変だな」と感じると自分でケアしたり治療を受けたりするのだそうです。頬に吹き出物がポツンと出来ただけでも気にして鏡を頻繁に覗くとも言います。そう言われれば、中学生の頃顔中にイボができた時もほとんど私、気にしませんでした。
確かに彼の言うとおりかもしれません。取材したエステサロンのお客は、どこを奇麗にするのと思うような美しい女性ばかりでした。ヨガ教室でもトドやカバみたいな人はほとんど見かけません。身体感覚に敏感で手入れを怠らないから美しいのか、美しい人はもともと敏感なのか解明出来てはいませんが、もう少し自分の身体の変化に敏感になって気持ちだけでも美人の仲間入りを果たしたいと思い始めました。

「人の前を横切らないでね」

 怒りは私にとって最大の発電装置でした。疲れていようが、風邪で熱があろうが、ひとたび気にさわることに遭遇して腹が立つと妙に元気が沸いてくるのです。怒りでテンションが上がると仕事や家事も不思議にトントンとはかどります。ところが最近なぜだかあまり腹が立ちません。
 「私も若い頃にはああだったわ」「人のことを言えるほど私も出来てないし」とか「マナー違反を許すことが最大のマナーよね」なんて変にもの解りの良いおばさんになり果ててしまって…。
 それどころか、感じが悪い若い人に出会っても「うまく世の中を渡って行けるのかしら」と心配までする始末。どうしましょ。だからといって人の行動が気にならないのではありません。人ウオッチングも仕事の一つですから。
 年明け早々に福岡市美術館で開催された「安宅コレクション」に出かけました。200点もの名品の中には国宝2点、重要文化財12点が含まれていて見応えのある展覧会です。2月17日(日)まで開催されていますから東洋陶磁に興味の無い方でも行かれて、ぜひその美しさにふれていただきたいと思います。
 話がそれてしまいましたが、その会場でもやはり人が気になります。どの作品の前で多くの人が立ち止まるのか、感動の表情をみせるのか。観察癖は子どもの頃からです。
 ここで気になるご夫人を目にしました。作品からほんの少し距離をおいて鑑賞している人の前に平気で入り込むのです。全く躊躇せずにです。豪華な装いの人でした。
 駅の待合室でイスに座ってテレビを観ている人の前を横切る時、ほとんどの人は少し腰を屈めて小走りに通り抜けますが、堂々として他人の視線をものともせずの人がいるのに気づいたことはありませんか。美術館の帰りに大きなホテルにあるタオル屋さんにお見舞いの品を求めに寄りました。少し離れて商品を見ていました。ショーウインドウとの間は40センチくらいあったでしょうか。その間を女性が通り抜けたのです。私の後ろは広場になっていて大きな空間が広がっているのにです。はっきり言って不愉快でした。犬や猫だってもう少しは遠慮して通るでしょう。とにかく人の視線を遮って平気で前を横切るなんてすごく下品な行為ですっ!子どもには人がテレビを観ている前などを通る時には「気をつけて」と教えておきたいですね。
 あ、私怒っています。安心しました。もうちょっと元気で本欄を書き続けられそうです。

「かわいそう」なんて言わないで

初対面の人にいきなり「かわいそう」と言われたと友人は怒っていました。
彼女は雑誌の編集者で「ビジネスマナーについて」という特集でマナーを教える学校に取材に出かけたのだそうです。そこの先生と顔を合わせての第一声が「まー、そんなに真っ黒に陽に焼けてかわいそうに」だったのだそうです。
友人は確かに小麦色の肌をしています。スポーツで鍛えたスリムな身体にその肌の色がよく似合っていて、私は「ゴージャス」とうらやましく思っていたのですが。それにしても表面上は優しい印象を与えがちな「かわいそう」という言葉は使い方によっては、とても失礼ですね。
ちなみに私なんて、背が低くてかわいそう。歳とっていてかわいそう。頭が悪くてかわいそう。美人でなくてかわいそう・・・限りなく「かわいそうの材料」を持ち合わせています。しかし自分ではどうしようもない容姿などについて他人から「かわいそう」なんて言われるのは嫌です。
美人でなくっても背が低くても、そのことが私を不幸にしたことは無いのですから。美しい人しか幸せになれないとか背が高くなければお金持ちになれないと決まっていたら気にしますけれど・・。
「かわいそう」はもっと気をつけて使いたい言葉ですよね。
私の友人の娘は生まれつき片方の足が少し短くて歩くたびに身体が揺れます。その子はうまれてから何千回も「かわいそう」を言われ続けて来ました。幼稚園で小学校で中学校で・・・。
確かに彼女は運動会のかけっこで一番にはなれませんがそれ以外は何の問題もなく楽しく幸せに暮らしているのに、何がそんなに「かわいそう」なのでしょうか。
「かわいそう」と言うと相手に対して優越感を感じられるからでしょうか。それとも「かわいそう」と人を哀れむ自分の優しさにうっとりしたいのでしょうか。きっとなーんにも考えてないのだと私は思います。その証拠に「かわいそう」を連発する人が優しさからの行動を起こしたのを見たことがありません。口先だけなのです。ちゃんと考える習慣を持っていない。そんな人こそ本当に「かわいそう」。
私は最近ドアに塗ったペンキにアレルギーを起こして目が真っ赤に充血してしまいました。
スタッフたちは私のオカルトチックな目を見て「かわいそうに」を連発します。私はこの「かわいそう」にとっても慰められて赤目をウルウルとさせたのです。同じ「かわいそう」なのに何が違うのでしょう。
来年も一緒に考えてくださいね。

「幸せを逃がさないで」

 一人の女性が立ち去った後、誰かがぽつりと言いました。
 「薄幸そうな人ね」
 大丈夫。あなたのことではありません。もちろん私のことでもありません。丸ぽっちゃりして喜劇的な人や、骨太色黒で頑丈そうな人は大丈夫。「ガハハ」と大口開けて笑い、おまけに大食いなのだから。不幸も怖がって寄り付きませんよ。(男も近寄らないけど)。安心してください。
 幸せの影が薄そうな人って、まず細くなければいけません。美味しそうに食べたりはしないのですから肥らないのです。
 化粧は全くしないか反対に超厚化粧。極端なのです。
 手入れもせず化粧も嫌うタイプは唇に色がないからいつも疲れて見えます。肌にも気を配らないから夕方には脂が浮いてなんだか具合が悪そう。厚化粧タイプは何を隠したいのか化粧で塗り固めて表情がはっきりしません。巫女さんのよう。
 眉の書き方にも共通点が有ります。けっしてなだらかに丸みをもった形には描きません。真っすぐに引くか、人が描く反対の方向にカーブをつけたりもします。逆眉と言うのでしょうか。だからいつも困ったような顔をしています。着ているものにも色がなくセンスは悪くないのにいつも法事の帰りのような装いです。たいていは首周りが寂しげで寒そうです。
 優等生タイプが多いから、仕事もぼちぼち真面目にこなし、人に叱られるチャンスもないのです。叱ったり叱られたりは、濃い人間関係の一つですが、彼女は密度の高い人間関係は求めません。出過ぎた行動もせず、常識的なのではめを外すことだってないのです。
 しかし一番の問題は気弱そうに見えながら、決して人のアドバイスを受け付けず「何も言わせないわ」とスキを作らぬよう無理をしてがんばるのです。一言で言えば「意固地」。
 彼女は人から大して嫌われもしない代わりに「大好き」とも言われないのです。映画や演劇、読書などで情報を得ることにも興味が薄いので「チケットがあるから」と誘っても乗ってきません。どうです、安心したでしょ。あなたのことではなかったから。白状するとこれはわたしの想像する「薄幸タイプの女性」。現実にはこういう女性は存在しませんよね。きっと。

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2: Yahoo! [ 食紅で作った口紅 ]
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1: Yahoo! [ やまぎわ ちづ 料理 ]
1: Yahoo! [ 北九州マッサージおばさん ]
1: Google [ 口紅 荒れない 食紅 ]
1: goo [ ベージュのキッチン ]
1: Yahoo! [ 本当はすごい「ラジオ体操」 ]
1: Yahoo! [ 食紅 口紅 ]