『さくらん』 3月3日公開!

赤い金魚、その向こうに透けて見える青い空、時々黄色・・・
このはっきりした色合いで見る人の目に飛び込んでくるのはフォトグラファー蜷川実花の写真。
が、今回は写真ではなく、彼女が映画を撮った!

時代は江戸、舞台は吉原遊郭。この煌びやかな世界を彼女が撮るというのだから、かなりの期待だ。
映画はビジュアルだけにとどまらず、吉原遊郭『玉菊屋』で葛藤しながらも自分に正直に生きようとする女、きよ葉を通して実花監督のメッセージを感じる。

主人公きよ葉は、8歳で「玉菊屋」に連れてこられ、女だらけの世界に嫌気が差し逃亡を試みるが失敗。
やがて遊女へと成長し、その美貌で人気を集めはじめる。
遊郭とは、男と女の夢の世界。そこで本気で恋をすることは、遊郭で生きる女としては難しいものがある。
別の客の嫉妬もあれば、他の遊女の嫉妬もある。そして何より本物と偽りを見分け難いのが辛く、かけひきのある世界だ。
そんな遊郭できよ葉も恋をするが・・・。

きよ葉(のちの日暮)役を土屋アンナ。物事にまっすぐにぶつかり、強くいようとするが女の弱さもあわせもつ。自分らしく、本気で生きようとする役どころ。
幼いきよ葉時代に完璧な花魁ぶりを見せる粧ひ役に管野美穂。その姿は色っぽい。
「惚れるも地獄、惚れられるのも地獄」、きよ葉にしかけ、自らがそうである高尾役に、木村佳乃。
幼い頃からきよ葉を見守ってきた店番清次役に安藤政信。玉菊屋を飛び出してもいつもそこにいるのは冷静に見守る清次だった。
その他、椎名桔平、成宮寛貴、石橋蓮司、夏木マリ、市川左團次、永瀬正敏、美波・・と豪華なキャスト。
今回は、監督がこの役はこの人にぜひしてほしい!という思いが全て叶ったのだそうだ。

蜷川実花監督と安藤政信

監督/蜷川実花、原作/安野モヨコ、音楽/椎名林檎、脚本/タナダユキ
といった女性クリエイターが作った映画は女性にストレートに響く。
男性の視点からも物語の女性の心情を観るのはおもしろいはず。

江戸時代の社交場である遊郭を再現した美術や衣装、遊女たちの言葉や所作も見どころ。観終わった後、その時代に思い巡らせてしまう余韻のある映画だ。
(写真は蜷川実花監督と清次役の安藤政信/2007年2月16日 記者会見)

玉菊屋の庭にある咲かない桜。これが咲く日はあるのか、花魁日暮(ひぐらし)自身が咲くことができるのか。
この春、花を咲かせるためにもこの映画を観てみてほしいのでありんす

『さくらん』 3月3日 シネリーブル博多駅にて公開!さくらん公式サイト

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