みっちー映画ざんまいの日々

「みっちー映画ざんまいの日々」では新旧、ジャンルもごちゃまぜに、みっちーオススメ映画を気の向くままにご紹介。勝手にやらせてもらいます、の世界です。みっちーの暴走を止めよう、こいつにやらせておいてはいかん、というスタッフが時々乱入してきます。読者の皆さんもたくさんコメントお寄せくださいね!作品レビューの最後にはその映画に似合う飲み物・食べ物も紹介しています。映画鑑賞のお供にどうぞ!

みっちープロフィール
福岡在住。年齢不詳の謎のキャラクター。『アヴァンティ』とは、編集長村山氏が参加した、とあるイベントがきっかけで接点をもつ。バナナを主食とし、日当たりの良い場所を好む。バナナ味の新作お菓子は入念にチェックする自称“バナナおたく”。もうひとつ好きなものは、映画。単なる“映画好き”が高じてレビューを担当することになってしまい、内心ドキドキしている小心者である。単館映画好きだけど、スパイダーマンのクモ糸発射装置(おもちゃ屋さんに売ってます)を欲しがるおちゃめなところもある。

スモーク ★★★★☆

『スモーク』 1995年 アメリカ・日本  ★★★☆
監督 ウェイン・ワン
脚本 ポール・オースター
キャスト  ハーヴェイ・カイテル、ウィリアム・ハート
スモーク
ちょっとご無沙汰してました! 早いもので、もうすぐクリスマス。何かクリスマスにいいのはないかな~と探してたら、ありましたありました。ハーヴェイ・カイテル主演の『スモーク』。たばこ屋の主人オーギー(カイテル)が語る、クリスマスにぴったりの心温まる小ばなしです。
ニューヨークの下町ブルックリンの小さなたばこ屋は、近所の人たちのたまり場になっている。このたばこ屋を「交差点」(実際、交差点の角にある)に、登場人物が行き交う。はじめはお互い何の接点もないように見えるけど、ストーリーが進むにつれて、意外なつながりがあったり、新しい交流が生まれたり。

たばこ屋の常連客、小説家のポール(ウィリアム・ハート)は、街で車にひかれそうになったところを見知らぬ少年から助けられる。少年は何やらワケありで家出中らしい。恩返しに、ポールは少年をアパートに泊めてあげるが・・・。この先は、観てのお楽しみ。ここではおもしろさのポイントだけ、かいつまんでお話しますね。
脚本と台詞をとことん大事にしてます。当たり前のことだけど、そういう基本のところを大切にした映画って、実はあんまりないのでは?
脚本を手がけるのは、現代アメリカ文学界を代表する小説家のポール・オースター。映画の中の小説家ポールは、たぶんオースターの分身。ネタ探しで苦労する裏話的なエピソードもあるから、「たぶん」というより「きっと」ですね。オースターは、すでに発表していた短編『オーギー・レーンのクリスマス・ストーリー』を映画の脚本用にわざわざ書き変えたそうです。
小説家が書いたというのがよくわかるくらい、せりふには文学の香りが。シェイクスピアの一節をオーギーがもじったり、文学史上有名なキャラクターも出てきます。みんなも知ってる「眼帯」に「義手」といえば・・・?他にも色んなキャラが隠れていそう。見つけたら教えてくださいね!そんな風に、映画の中の世界は、おとぎ話と現実が混ざり合ったフシギな空間です。
それから、ズラリと揃う名優たち。彼らの演技も見逃せない。みっちーお気に入りの演技派俳優を挙げるなら、今回主演のハーヴェイ・カイテルは、間違いなく五本の指に入りますね。(他にお気に入りといえば、ゲイリー・オールドマン、ケビン・ベーコン、ティム・ロス、エドワード・ノートン、それからそれから・・・)マイルドな雰囲気のインテリ小説家を演じるのは、ウィリアム・ハート。役柄にピッタリ。でも、一番注目したいのは、少年役のハロルド・ペリノー。大人顔負けに頭の回転が速くて、周囲は彼にダマされっぱなし。でも本当はとてもナイーブ。そういう繊細な役をこなすペリノーは、まわりの名優に全くひけを取ってません。この作品の後、レオナルド・デカプリオ主演『ロミオ&ジュリエット』(1996年)や、最近では『マトリックス』シリーズにも出ていて、少しずつメジャーになりつつあります。『スモーク』では、まだあどけなさが残ってて、彼の役者としての原点が見えるよう。
肝心のsmoke = たばこですけど、この映画を観てたばこに関する雑学的知識が増えることは間違いなし。たばこを吸った初のカップルは誰?とか、ソ連の哲学者バフチンが原稿でたばこを巻いて、いかにたばこ中毒ぶりを発揮したか、とかいう逸話まで、たばこについてのイラナイ知識があちこちにちりばめられてます。そんな昔の話ばかりじゃなくて、もちろん映画のストーリーの中でも、たばこはちゃんと効果的に使われています。せりふがないシーンで、たばこが無言のコミュニケーション手段になってるところがすごく印象的。せりふを大事にしてる映画ですけど、せりふを入れないことにも、同じくらい気を利かせてる。そういうシーンに、かえってジーンと来ます。
『スモーク』にハマったら、姉妹編の『ブルー・イン・ザ・フェイス』もぜひどうぞ!一緒に観るとおもしろさ倍増。こっちはマドンナなんかも出てきて賑やかですよ。

今回おススメの映画のお伴は・・・

2004_1112.jpg
どうせ中毒になるなら、たばこよりコーヒーのほうがいいでしょう!

コメント

スモーク、いいですよねえ~。一時期、クリスマス時期
になると必ずビデオを引っぱり出してきて観てました。
冬の寒い日に観ると、じんわり涙が出てきて
あったまるんですよ~。木枯らしが吹いて寒くて外出
したくない日曜の昼下がりとかに観るのが好きでした。
もう何度も観てるはずなのに、このレビューで
知ったエピソードがいっぱい!さすがみっちーさんです。
「70へえ~」位は行ってます。(古い?)
ここ2~3年忙しくて観てないけど、
このレビュー読んでまた観たくなっちゃった。
押入れにあるかな?週末にでも探してみよう。

にしっち at 2004-11-18 02:12:10
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Referer
1: Google [ ハーヴェイ カイテル ス ]
1:search.live.com /results.aspx