日本型労働では立ち行かない!
これからの働き方
企業は変わる。個人も自分をマネジメントして働くことが重要になります。
今の時代、社員が働きやすい制度やしくみを整えている企業は増えています。ですがそれを下支えする「意識」が醸成されておらず、結局活用されていない現状も多く見られます。長時間労働の改善に関しても最初から「できない」と諦めている。ただ、現状のままでは立ち行かないし、若い世代の働く意識も変わってきている今、企業にも危機感はあるので、遅かれ早かれ変化はあるでしょう。
働く時間でいえば、これからは「長く働く」よりは「賢く働く」時代。長く働くことで成果を上げてきたことにしがみつくと、そのモデルをずっと変えることができません。「限られた時間で働く」から、その中で効率や能力を上げる努力が生まれます。なかには年間の残業時間を決めて、それを超えるとボーナスから差し引く仕組みのある企業もあります。湯水のように時間を使える時代は終わっているのです。
ITがさらに利用しやすくなれば、リモートワークや在宅勤務など場所を選ばない働き方もますます増えていくでしょう。配偶者の転勤による離職を防ぐために、最近は地方銀行64行がネットワークを作り、転居先でも別の地銀で働けるような「地銀人材バンク」という取り組みが昨年から始まるなど、新しい動きが始まっています。
組織で働く女性たちに伝えたいことは、これからはより自立し、自分で仕事をマネジメントする姿勢が重要になるということです。「仕事をやらされる」「時間や場所に制約があるからやれなかった・動けなかった」ではなく、「その仕事は引き受けた」「制約があるから今はやらない・動かない」と、誰かに選択を預けるのではなく、自分で選択をする立場に立って問題を見てほしいと思います。共働きなのに家事や育児全般は自分がやるものだ、と思う女性もまだ多いようですが、女性が持つ昔の当たり前や常識、も変えていってほしいですね。
株式会社クオリア 代表取締役
荒金 雅子さん
都市計画コンサルタント会社、NPO法人理事、会社経営等を経て、株式会社クオリアを設立。多くの行政や企業で女性の能力開発、キャリア開発、組織活性化などのコンサルティングを実践している。
目次
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