床次 直子さん
西日本新聞社 編集局 生活特報部記者
福岡市出身。2002年に西日本新聞社に入社、文化部、佐世保支局、佐賀総局などを経て、現在の部署で記者生活12年目を迎える。同業他社の夫と結婚後、2013年11月に出産。産休中に夫が育休を8カ月間取得し、産後4カ月で復職。現在は職場復帰した夫と共に、試行錯誤で仕事、家事、育児に体当たりで臨む日々。
夫の「俺、育休取るから」にぶち切れ!でも、夫婦関係も仕事も育児も諦めない
新聞記者歴12年の床次直子さん。出張や残業も多いハードな記者業と子育てに格闘中だ。職場には育児経験者も多く、上司の理解も深い。「好きなことができる職場には感謝の気持ちでいっぱいです」と、やりたい企画には率先して手を上げ、取材したい人には日本中どこへでも会いに行く。そんな風に仕事に打ち込む彼女、実は産後4カ月で職場復帰している。産休後は夫が育休をとって、家事育児を全面的に引き受けてくれたのだ。それだけ聞けば素敵なエピソードだが、その裏にはなかなか壮絶な経験があった。
出産後、24時間休みなく育児に向き合う日々に心身ともに憔悴してしまった床次さん。そんな姿をみかねた夫が了解なく育児休業を申請。まさかの産後4カ月で職場復帰を余儀なくされてしまった。「夫に『来月から育休取るから』と事後報告されて『何言ってんの!?』と大喧嘩。今となっては感謝していますが…」と、よかれと思った夫の一大決心も、当時の彼女にとっては一方的な行動にしか見えなかった。それほどすれ違っていた二人の関係から、少しずつ会話を重ね、幾多の衝突を乗り越えて現在がある。今、大切にしているのは、二人が腑に落ちるまで話し合うこと。「夫婦関係に向き合うのは苦しいし、仕事や家事に手一杯で、夫に気持ちをぶつけて泣くこともよくあります。でも、家事も育児も二人でやるのだから、お互い納得しながら協力し合いたくて」。二人のリアル奮闘記は、現在進行形で続いている。
夫婦間での協力ポイント!
カレンダーアプリを使って 夫とスケジュールを共有
「Moca」というカレンダーアプリを使って、夫婦間で互いのスケジュールがみられるようにしています。家族や保育園の予定、実母の都合など、夫婦で共有しておきたいことを漏れなく管理できています。
働くママへの一問一答!
A. 子育てで心がけていることは?
Q. 「自分が、無理せずに子どもの前で自然と笑顔になれる」こと。それがまわりまわって子どものためになると思っています。自分の体調や気持ちに無理をすると、途端にイライラしてしまうので、整体に行ったり、同じマンションに住む実母の手を借りたり、頼れる先があれば割り切って頼ろう! と心がけています。
Q. 家事・育児分担はどうしている?
A. 保育園の送り迎え以外は、厳密にどちらが何を担当する、という役割分担は決めていません。夫いわく「もし、明日妻に死なれても、家事育児のすべてをまわせるのが親の務め」と…(笑)。なので私も夫も「できるほうが、できるときにやればいい」という感覚で、二人で一緒に家事育児に臨んでいます。
Q. 夫との会話で工夫していることは?
A. なるべく冷静に、きちんと会話が成立することを重視しています。お互い短気な性格なので、言い争いやケンカにならないように気をつけていますね。話し合ううちにどちらかが感情的になったときは話の途中でも「いったん持ち越し」にして、次のタイミングで結論を出すようにしています。