- 「博多織って聞いたことがあるけど、どういうもの?」
- 「博多織に興味があるけど、どんな特徴があるの?」
- 「博多織はどんな歴史があるの?」
この記事では、このような疑問にお答えします。
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博多織とは?
博多織は明治以降、西陣織・桐生織と並ぶ日本三大織物の一つです。
約800年ほど前の博多地区から派生したとされる絹織物で、福岡県内では7品目指定されている経済産業大臣指定で全国に230品目しかない日本伝統的工芸品の一つとなっています。
特徴
主に先染め、または先練りした細い絹糸を多く用います。
博多織の特徴は密度が高いタテ糸に細い糸を数本まとめて、太く合わせたヨコ糸を強く打ち込み柄を織り出すところです。
その製法から着物帯としての締め心地には『しなやかで丈夫』だと定評があります。
また、江戸時代には黒田長政が幕府へ献上したり、幕府力士は幕下以上にならなければ博多帯を締めることを許されないなど織物の中でも上質な織物です。
歴史
西暦1241年に鎌倉時代に宗から帰国した博多商人・満田弥三右衛門が持ち帰った技術5品目の一つとされています。
他の技術は伝えましたが織物の技法は家伝としていました。
さらに子孫である満田彦三郎が明の広州に渡り織物技法を研究。
帰国後、改良を重ね現在の博多織に近い着物帯を開発されました。
博多織7品目の特徴とは?
博多織には模様、織の違いなどで7品目に分けられます。
献上/変わり献上
親子縞・独鈷・華皿と言われる柄の織
平博多
無地
間道(かんどう)
縞の織物。ストライプ
総浮(そううけ)
平地の上に同じぐらいの本数の糸を重ね織の浮き沈みにより柄を出す織り方
重ね織
タテ・ヨコ 二重織以上の紋織物のこと
綟り織(もじりおり)
搦(から)み織のこと
絵緯博多(えぬきはかた)
ヨコ糸での色入れが出来る織物
本記事の著者:ひろわたり ちはる(手織博多織工房 はかたび 代表)