インタビュー

松永 浩一さん/新しい視点で古い資源を活かし、今に輝く魅力を伝え続ける。

松永 浩一(まつなが こういち)さん
『門司港アンティークカンパニー』 代表
北九州市出身。大学卒業後、東京の旅行会社に就職。3年後に退職して帰郷、飲食店経営の傍らアンティークを学ぶ。1999年イギリスのアンティークと雑貨の店『IN THE MOOD』を門司港海峡プラザに出店。2008年姉妹店『SOMETHING4』オープン。2009年より雑貨とカフェの市「おさんぽマルシェ」を企画運営。「門司港グランマーケット」「門司港ギルド」など、様々な事業を立案し実行する仕掛け人。

松永さんへ3つの質問

Q. この仕事に向いている人は?
A. 自分の夢を持ち、挫折せずに向かっていける人。

Q. あなたのバイブルは?
A. ロンドンです! ノウハウはすべて向こうで習得しました。今も2カ月おきに行っています。

Q. あなたのメンターは?
A. 人のやらないことをやりたいので、メンターと呼べる人は特にいません(笑)。刺激を受けているのは、まちづくりの仲間たち。分野は違っても、大きな励みになっています。


新しい視点で古い資源を活かし、今に輝く魅力を伝え続ける。

古き良き時代と現代が融合する街、門司港レトロ。松永浩一さんは、レトロ地区の開発が進む前から門司港での事業展開を考えていた。「海、街、歴史があって、食べ物もおいしい。こんなに恵まれた場所はめったにありません。もっとPRしたいと思ったんですよ」。

門司港の可能性を信じて

学生時代を東京で過ごし、就職後は旅行会社の添乗員として世界中を回った。「いろいろな場所を知っているからこそ、北九州の良さがわかる」と、松永さんはイキイキ語る。特に古い建物が残る門司港には、ヨーロッパの街並みと同じような魅力を感じていた。

13年前、複合商業施設「海峡プラザ」の開業と同時に、アンティークと雑貨の店を始めた。ヨーロッパの中でもイギリスは日本と同じ島国で、工業で発展した歴史がある。共通点が多いイギリスのライフスタイルは、門司港にとって一番の手本になると確信していた。今では全国的に知られる観光地だが、当時の門司港レトロはまだ無名。開店当初は仕入先から「門司港ってどこ?」と言われ、来店者も少なく店の経営は厳しかった。それでも松永さんに迷いはなかった。

「古いものを活かしたまちづくりはヨーロッパで見てきたし、門司港は必ず今のような状況になると思っていました」。松永さんの予想通り、その後いろいろな施設が建設され、まちづくりの動きも活発になり、門司港を訪れる人は増えていった。

アンティークと雑貨、そして職人工房の街に

2009年にスタートしたアンティークやナチュラル、オーガニック等をコンセプトにした「おさんぽマルシェ」は、約3万人を集める人気イベントに成長した。なかには100万円以上の収益を出す店も。出店数は年々増え、約半分は北九州市外からの参加。韓国や東京からも来場者があり、門司港に「アンティーク・雑貨」のイメージを定着させる恒例行事となった。

企画運営のノウハウは、すべて松永さんがイギリスで学んだもの。時代に合ったコンセプトを掲げ、ヨーロッパのマーケットを再現した。小倉や戸畑のまちづくり企画にもアドバイスを請われ、ノウハウを惜しみなく提供している。「こういう活動はボランティアが多いんですが、継続するためにはきちんと利益を出していくことが大事なんです」。

松永さんが現在力を注いでいるのは「門司港ギルド」。家具、服飾、電化製品などの修理ができる職人工房を中央市場内に展開するプロジェクトだ。「一部だけで盛り上がるのではなく、いろいろな人と連携しながら、広い範囲に人が動く流れをつくっていきたいですね」。新しい夢が尽きない松永さん。思い描く未来に向かって、現実を創造していく。

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