FPおよつぎのマネー診断室

夫の残業代がカット!手取りが大きく減って毎月赤字に。

【相談者・おりちゃん(43歳)】 夫43歳、長男高1、次男中2
手取り
(毎月)46万円 (夫36万円 妻10万円) /支出合計491,914円
(年間賞与)170万円(夫160万円 妻10万円) /支出合計994,000円

主人の会社が不景気により残業代カットとなり、
手取りが大幅に減ってしまいました(46万→36万)。
賞与も半減するかもしれません。現在毎月赤字です。
高校受験の次男の塾代も出せない状況なのに、
再来年は長男が大学受験です。
赤字をなくすにはどうしたらよいでしょうか。
また、収入と支出のバランス、48万の支出はやはり多いのでしょうか?
保険・貯蓄額など一般的に見てどうでしょうか。診断をお願いします。

主人は一部上場の会社に勤務しここ数年、年収は800~900万です。
私は会計事務所にパートで勤務し年128万ほどの年収がありますが、
支出も膨らみどうしたらよいか悩んでいます。

●住宅ローン・・・31歳で4000万の一戸建て購入。
2560万借入し当初30年ローン。借換、繰上返済で50歳時完済に短縮しました。
残り7年残金670万。
●食費・・・食べ盛りの子供がいてこれ以上は減らせない
(むしろ足りないくらいです)
●教育費・・兄弟とも公立。二人とも大学か大学院までを希望。
できれば国立に行ってほしいが、私立・下宿でも対応してやりたい。
この状況で可能でしょうか。 奨学金も考えなくてはと思います。
●貯蓄・・・夫婦、子供名義で合計800万円、持株80万、年金財形120万、
学資保険が18歳時に200万ずつ(払込中)

【アドバイス】
大丈夫!しっかり備えはできています。支出の考え方を知って安心して家計簿をつけてください。
頑張りすぎに注意。はなまるな家計です♪ おりちゃんは毎月赤字ではありません☆

 

支出のうち、オレンジ色のところは支出ではなく貯蓄となりますので
本当の月々の支出は491,914
円ではなく420,917円(70,997
円貯蓄です)。
そうすると夫婦の手取りが現在でも46万円あるので支出の42万円を引いても黒字になりますよね。
だから赤字ではないということをまず知って安心してください♪

住宅ローンもなるべく利息を増やさないように、早く払い終われるよう繰り上げ返済なさっています。
賞与などのローンの支払を考えると苦しく思われるかもしれませんが、
今頑張って返済しているから50歳で返済が完了できるところまできています。
仮にこのローンを70歳まで支払うようにしていれば、
貯蓄残高もまだ多く月々の返済額も少ないので今よりもローンの支払額は少なくなりますが、
ローンの利息額は借入期間が長くなればなるほど多くなるので
一生涯の住宅ローン支払合計は多くなり、退職後にローンが払えなくなる不安も出てきます。

ローン返済をものすごく頑張って返済して、さらに毎月貯蓄も7万円以上しているので
余裕がなく感じられているのだと思いますが、まったく問題ありません。たとえば貯蓄の


をお休みすれば、自由に使えるお金は増えます。

ご心配されている教育費も心配いりません。
私立の医、歯学部への大学への進学を考えていらっしゃれば資金が不足することも考えられますが、
その他の進学を希望されているのであれば現在準備されているのであれば
学資保険や貯蓄で十分対応できると思います。

あと7年すると住宅ローンがなくなり支出はウーンと楽になります。
そのときからご夫婦の老後資金を備えることもできますので、
今はあまり頑張ってやみくもに貯蓄に走らず、必要だと思われる教育費はしっかりかけてあげてください。

一般的に、ということが気になるのであれば公立中学生の塾などの
学校以外の教育費は月2
万5千円程度。
公立高校だと月1
万3千円程度。
(文部科学省「子どもの学習費調査」をもとに試算)
中高生が一人ずついると3万8千円かけている家庭が平均なので、おりちゃん家は少なめの教育費です。
家庭環境、教育方針、収入もさまざまですのであまり平均に気をとられる必要はありませんが、
教育資金は必要な期間がある程度きまっており30年も40年もかかるものではありませんので、
ご家族でよく話し合って、必要でお子様にとって有益な投資であれば
自信を持って支出なさっていくださいね。

ご夫婦、お子様のおこづかいも収入にくらべて控えめです。食費も削る必要はありませんよ。
食費は健康なからだとこころを育む大切な出費ですので安易に減らすことは避けてください。
食べ物でしかからだは作れないので、しっかりした食べ物で健康を保つのが一番です。

住宅ローンを組むと、収入よりは、住宅ローン残高を含む毎月の支出の合計額の方が増えてしまいます。
住宅ローンの借入総額は数千万になることが一般的なので、
収入よりは負債が大きく超えてしまうのが当たり前なのです。

住宅というのは購入物件の金額にもよりますが、30代でニコニコ現金払いをする人はいませんし、
若いときにはローンで購入するのが一般的で賢い方法です。
住宅ローンを組む時は、通常団体信用生命保険に加入します。
これは万一ローンを組んだ人が亡くなってしまったとき、この保険金でローンの残りが支払われるため
残されたご家族はローンの支払う必要がなくなる優れものです。

ご自分の住宅は資産です。

家賃であれば単純な支出ですが、持ち家をもっていると信用力が上がりますし、
老後の家賃支払いの必要もなくなりますし住まいの確保ができるメリットは大きいです。

大丈夫!大丈夫!
共働きですので一人で働くよりも収入がうんと安定します。
ご主人の収入だけに頼っていると家計の破たんするリスクも高まりますが、
おりちゃんも収入を得て家計を支えています。

だから今回の残業代カットの中でも毎月貯蓄が7万円もできているのです。自信をもってくださいね。
不安なところを探して心配する必要はありません。
住宅ローンの完済の目安が立っていること、お子様の進学の意欲があること、
良いことの方に目を向けて明るい未来を楽しみになさってください♪

 

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