多少 自虐的表現だけど
現在の私の髪の毛は
「みだれ髪」ならぬ「すだれ髪」状態だ
一気に抜けて ツルツルになるのか・・・と思いきや
スカスカ状態で脱毛が一旦休止
それはそれは 情けないものである
しかし そんな状態にも関わらず
やっと 髪の毛の事を書けるようになった
ここまで来るには 結構時間がかかったと思う
もっと早く 潔く受け入れられるものかと思っていたが
案外 傷ついた ・・・ 髪は女の命?とまでは言わないけど
外見がかもしだす風体 ・・・ 髪って結構重要ポイントだって思い知らされた
この状況を受け入れがたかった私は
事前にウィッグを購入に行った時も 駄々っ子みたいだった
ロングヘアーの私は 当然 ロングのウィッグを想定していたのだが
お店の人も母も 言外にそれを反対する態度をとる
勿論 私を思っての事なのだが・・・
それでも私はロングに執着があった
毎日毎日 ドンドン髪が抜けて 心が辛くなっていて 我慢して・・・
見た目だけでも 早く前に時間を戻したかったのだ
でも 所詮ウィッグ 自前ではない 様々な条件で折り合いをつけなければいけない
「・・・ ここでもあきらめるのか!」 と突然呟いて 黙り込んでしまった
がんになって 色んな事妥協してきた事が急に一杯溢れてきて こぼれた言葉
もうどうでもよくなって 手入れや顔映りや髪質やらの総合的判断で
ショートヘアに落ち着いた (正直 ヤケクソ どうでもよくなってた)
50歳を過ぎた大人の女がする態度ではない
子供かっ!! って突っ込みたいぐらいだ 今思えばとても恥ずかしい
だが、その時は・・・ とても悲しかったのだ
なによりも とっても心が後ろ向きだった
何でウィッグをかぶるはめになるのか!何で! 何で! 何で! って
抵抗したって現実が変わるわけでもないのに これが本当の無駄な抵抗
だから ウイッグを使い始めた頃は イライラしてたし 本当に嫌だった
ショートヘアーは好評だったが ロングへの未練がひっかかっていた
その未練を解消するには ロングをGetするしかない
そう ロングのウイッグも購入した
私は小さなこだわりがとれて 母に 照れた笑顔を見せた
母は 私の笑顔にホッとしていたようだ
なぜなら そんな私の頭を 「代ってあげたい」と撫でてくれていたから
母には 娘の姿が悲しくて 居たたまれなかったのだ
とりあえず この二つのウィッグをその日の雰囲気で使い分ける事にした
ある日
主治医に 「今日がウィッグの病院デビューですよ!」 とショートヘアで挨拶し
次に会った時に 「今日はロングヘアーにしました(^v^)」 と挨拶をしたら
先生から 「そうやって楽しんでいるんだね」 って笑顔を返された
ハッとした そんなつもりではなかったが
楽しむ ・・・なるほど 楽しめるんだ こんな状況でも
目からうろこだった
そう思えたら 急に
こんな機会 そうそうあるものではない 楽しんでみようか
そう思えた
抗がん剤にやられてばかりでもない
何があっても どんな時でも 道はある 楽しむ事もできるのだ
今は ショートとロングを 帽子など組み合わせながら
バリエーションを楽しんでいる
☆いっこ☆