【特集記事】めざめよ、着物!和の文化に親しむ2017

呉服店で”きもの遊び“をしてみる。

 訪れたのは北九州市、小倉駅からほど近い魚町商店街の中にある呉服店「ふくひろ」。一緒に同行してくれたのは、日舞を習っていて、日頃から着物には親しんでいるという楠本睦美さん。反物を身体にあて、クリップで留めてまるで着物を着ているかのように見える「着装」という方法で、いろいろな組み合わせを遊んでもらった。

カジュアルな着物コーデ

 まずは着物の中でもカジュアルな紬(つむぎ)。これは友人とのお出かけや食事会、観劇を楽しむときなどに着る、 ”普段使いのお洒落着 “だ。「これも、それもいいなあ」と悩みながら、ぼかしが美しい大きめの格子柄をチョイス。帯は着物の格に合わせて名古屋帯を選ぶカジュアルと、落ち着いた中にも遊び心のあるスタイルになった。「格子柄は年代を選ばないし、重宝しそう。帯を変えればまた雰囲気も変えられますね」と楠本さん。

着物カジュアル

身体の前面だけ見ると、着物を着ているように見える「着装」。これなら反物でも実際に身につけたときの雰囲気を見ることができる。

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格子柄の紬にコーヒーカップの帯。帯の上辺は鮮やかな青が入った帯揚げで飾り、着物の青と帯の黄色が入った帯締めを。

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きもの遊びには、八掛という着物の裏地の色を選ぶ楽しみもある。合わせてみると確かに印象が変わる。袖元や裾からふとのぞく裏地にも気を抜かない、見えないお洒落だ。

こんな組み合わせも

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雪国新潟の紬に「冬の夜 冬のランプ」の帯。黒をベースにした縦じまの帯揚げに同じく黒の帯締めで。帯締めにはカラフルな丸い球がついているので、お好みで好きな位置に。

フォーマルな着物コーデ

 次にセミフォーマルの付け下げを着てみる。フォーマルな着物には訪問着や、色無地、留袖などがあるが、付け下げは洋服で言えば「スーツ感覚」。結婚式や入学式など慶事はなんでもOKだそう。「存在感のある華やかな柄もありますが、若い人に人気で専門誌でもよく取り上げられるのは、襟元やすそ回りに、ポイントでさりげなく柄をあしらったタイプですね」と店主の福治さん。その上品な生地だからこそ、と帯は少しエッジの効いた袋帯を当ててみると、これが合う! 見た目に強い柄だが、上品な白の付け下げとの相性は抜群だった。それにしても反物と帯の組み合わせは無限で、時を忘れて楽しんでしまいそう。

着物フォーマル

繊細な刺繍入りの付け下げに、金のような光沢が美しいビビッドな柄の帯を。上品な中にもアクティブな印象は楠本さんにぴったり!

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遠目では分かりづらいが、繊細な刺繍がさりげなくあしらわれている。とってもきれい。

こんな組み合わせも

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ひし形の刺繍入り付け下げ。明るい黄色の帯に、縁起のいい打ち出の小槌の帯揚げを合わせて。

着物と帯の「格」を知ろう。

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洋服にもフォーマル・カジュアルといったドレスコードがあるように、着物や帯にもそれぞれ「格」がある。着物と帯を組み合わせるときは、互いの「格」を揃えることにも気を配って。

「いろんな反物や帯を見て、触れて、いくつもの組み合わせを楽しむのが着物遊びの醍醐味ですよ」。店主の言葉に頷きつつ、「でも呉服屋って敷居が高いんです…何か買うまでお店を出してもらえなさそうだし」とモゴモゴ言うと、「見るだけでもいいんですよ。まずは気軽にいろんな所で見てもらって、自分のお気に入りを探す機会にしてもらえたら」とニコニコ。20代と若くても着物が好きな人はけっこういるそうで、時々お店で反物を眺めては、毎月のお小遣いからコツコツ貯金して買いに来る人もいるそう。敷居を高く感じている皆さん、見るだけでも大丈夫らしいですよ。

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呉服の粋 ふくひろ 店主
福治督浩さん

最近の若い方は着付けもYou Tubeで見て覚えるそうで、帯結びなどもササッとできて、すごいなあと感心します。工夫して着物を楽しむ姿が素敵です。若い方にももっと着物の魅力を知ってもらいたいですね。

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体験してもらった人
楠本睦美さん

いろいろ試せて楽しかったです。いきなり着物はハードルが高いと感じる人は浴衣から入るといいかも。お洋服一枚位の価格の物もありますし、自分のサイズに合わせて仕立てた浴衣は最高の着心地です。


取材協力/呉服の粋 ふくひろ
http://www.fukuhiro-kimono.com/
北九州市小倉北区魚町2-3-5
093-521-0329 インスタグラム:tokuhirofukuji

written by 編集部