キャリア

今こそ、女性が活躍するとき

新聞各紙には「女性活躍」の文字が踊り、
各地でそれをテーマにイベントが行われていた2013年。
今、「女性活躍」が盛り上がりを見せているのはなぜだろうか。
2014年の最初の特集記事は、
アヴァンティが20年間発信をし続けてきた「女性活躍」に改めてスポットをあて、
世の中の動きを振り返り、今私たちが働く場所、
福岡の女性活躍の動きを見てみよう。

いま、なぜ「女性活躍」なのか。

「女性活躍」の機運が盛り上がっている背景

【政府は?】安倍内閣の取り組み

安倍内閣の経済政策である「アベノミクス」。この基本方針は「3本の矢」として展開する「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「(民間投資を喚起する)成長戦略」。

その中で、持続的な日本の経済成長につなげるための「成長戦略」の政策では、女性が輝く日本をつくるために、「待機児童の解消」「職場復帰・再就職の支援」「女性役員・管理職の増加」を課題に掲げている。その背景には、日本の労働市場に依然として残る男女間の格差問題がある。

女性の労働力率増加が経済に影響を与えるという「ウーマノミクス」の概念を1999年に提唱した米ゴールドマン・サックスのリポート「Womenomics 3.0: The Time is Now」は、より多くの女性を労働力に加えるべき、としている。
これによると、日本女性の就業率は現在、過去最高の60%だが、男性の80%を大きく下回る。女性の就業率も80%になれば、820万人が労働力に加わり、日本のGDPは最大15%増加する可能性があるという。長く続く日本の景気低迷を脱却するには、「女性の活躍」こそが、カギなのである。

【福岡は?】福岡県は「女性活躍」先進県!

福岡県は実は「女性活躍」の分野において、全国的に見ても先進的な取り組みが多数あるって知っていた? 私たちの身近な事例を紹介。

「女性の大活躍推進福岡県会議」が発足

地域経済界の主導で、女性がその能力や感性を発揮し、いきいきと働き続けることができる未来づくりを目的として、社会が一体となり取り組みを推進する活動。賛同する企業や団体、教育機関、自治体、NPOなどの会員が、自ら目標を設定し、その実現を目指している。現在、30を越える企業、団体、自治体が目標宣言を登録し、福岡から活力ある九州の実現を目指している。

女性の大活躍推進福岡県会議
http://www.we-project.jp/

女性管理職ネットワーク「WE-Net福岡」が誕生!

女性の大活躍福岡県会議の女性人材部会より、2013年10月、女性管理職のネットワーク「WE-Net福岡」が発足した。これは、福岡県内に事業所がある企業・団体の課長、部長級女性管理職がメンバーとなり、現在34名が登録。女性管理職同士お互いに支えあう仲間と出会うきっかけとなっている。これから3カ月に一度のペースで定例会を開催し、情報発信等を行っていく。


無料セミナー(託児サービス付)
「育休後もいきいき働くキャリアのコツ」

■講師/山口 理栄氏(育休後コンサルタント)
■日時/2014年2月5日(水)9:30〜12:30
■場所/電気ビル共創館会議室
※問合せ 九州産業地域活性化センター(TEL: 092-713-6735)

他にも「女性リーダー」を支援する活動は県内各地で開催されています。

福岡市【Report】

12月5日(木)に「男女共同参画フォーラム」を開催(参加者数700名以上)。ゲストの日産自動車株式会社執行役員の星野朝子氏からは「これからは働ける人が全員働く時代へ。だからこそ“be tough on women!”」と力強い言葉をもらった。(主催/内閣府・福岡市)

北九州市【Report】

11月9日(土)に国際シンポジウム「女性の活躍が日本、世界を変える」を開催。NPO法人J-Win理事長 内永ゆか子氏が「女性活用は企業戦略〜企業、そして女性へのメッセージ〜」として記念講演を行い、働く女性たちへ力強いエールを送った。(主催/公益財団法人アジア女性交流・研究フォーラム、北九州市、北九州市立男女共同参画センター・ムーブ)

福岡県【Event】

平成25年度福岡県女性活躍フォーラム開催!
「今、企業が動き出した〜女性の能力が活きる社会へ〜」
■日時/2014年1月29日(水) 13:30〜16:30
■会場/アクロス福岡4F国際会議場ほか
■内容/【1部】パネルディスカッション 【2部】分科会
■参加費/無料
※詳細・申込は、福岡県男女共同参画センターあすばる(TEL092-584-1261)


先輩からのエール
気負わず自分にできることをリーダーとして活かそう。

株式会社リクルート エグゼクティブエージェント/エグゼクティブコンサルタント
森本 千賀子さん

アベノミクスで「女性活用」が叫ばれ、今はいわば「女性活用バブル」状態。企業でも女性管理職を登用する動きが活発になっています。女性管理職は今後ますます増えていくでしょう。

しかし、「女性たちの意識が追いついていない」という現実があります。企業から、女性に管理職を打診しても断られたり、乗り気でなかったり・・・ということが少なくありません。その理由には、やったことのない仕事に不安を感じたり、苦労を避けたがる等があげられますが、ある意味それは自然なことかも知れません。

あなたの周りに「こんな人になりたい」と思える女性リーダーはどれだけいるでしょうか。ロールモデルがとても少ないのです。さらには、リーダーの職務の先にある「やりがい」や「達成」という果実の味を知らないままかもしれません。これまでは、「リーダーの魅力」がほとんど伝わらない状態だったのです。

私はリーダーの仕事とは、「個人のメンバーが能力を最大限に発揮するための伴走者のような存在」だと思っています。「部下よりも優れたパフォーマンスを見せ、 尊敬される人物でなければならない」「強いリーダーシップで皆を引っ張っていかなければならない」なんて感じる必要はありません。私自身、メンバーの潜在能力が発芽し、ぐんぐん育つような環境作りを心がけました。土壌を耕し、水をまき、時には太陽の光を照らす…それが私の役割だと考えていました。私のチームメンバーは、主体的に考えて行動する自走力が高まりました。自分で動ける自走力の高いメンバーが育てば、結果的にマネージャーは楽になります。個人が育てば、チームは「足し算」ではなく「掛け算」の組織力となり個人では得難い成果を生み出します。

管理職というのは管理監督することがミッションではなく、いかに個人の力を組織力に変えて、チームとして組織力の最大化を図れるか…チャレンジしてほしいですね。

編集部のリーダーたちおすすめ 女性リーダー必読本!

『女性管理職のFAQ』
森本千賀子 著/朝日新聞出版

女性の管理職だからこそ悩む「リーダーとしての気持ち」、「効率化のノウハウ」、「部下や上司とのやりとり」、「出産前後の処世術」…など著者の経験をフルに伝授してくれています。

『LEAN IN 女性、仕事、リーダーへの意欲』
シェリル・サンドバーグ 著/日本経済新聞出版社

女性の活躍に壁があるのは世界共通。しかし乗り越える策はある。出産しても働き続けることやリーダーを目指すことに性別は関係ない。「LEAN IN」とは「一歩踏み出す」という意味。女性のキャリアマラソンにおいてエールがたくさん詰まった一冊。

『もっと上手に働きなさい。』
内永ゆか子 著/ダイヤモンド社出版

日本IBMで初の女性取締役を務めた元外資系トップから、働くすべての女性へ贈る本。人間関係、キャリア、結婚、育児など、実際に会社で働く女性から寄せられた「リアルな悩み」に答える、トコトン実用的なアドバイス本です。

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