池田 雪さん
母が社長を務める編集プロダクションに大学卒業後、就職。編集者歴15年。年間30冊の本を出版する書肆侃侃房の半分に編集者として携わる。
「やることをやるだけ」20時迄の延長保育で仕事と両立。
本の編集者というとハードワーク。そんな印象を持つ人も少なくないかも知れない。実際に、締め切り前は深夜まで仕事に追われることもある。福岡の出版社『書肆侃侃房』には、そんな仕事と母親業を両立する女性がいる。池田雪さん。現在6歳の娘を育てながら、常に10件ほどの本の編集を抱えて仕事を行う編集者だ。
池田さんが出産したのは33歳のとき。「産休・育休中、自宅で仕事をすることも。時には娘を会社に連れて行ってベビーベッドに寝かせて仕事をしたりしました」。出産後7カ月で復帰。子どもと一緒に東京出張に出かけた経験もある。「小さい頃はよく熱が出て迎えに行って、帰宅後家で仕事をするなんてこともありましたが、6歳の今は体も丈夫になりました。延長保育で夜まで預かって夕食も食べさせてもらえるので、本当に助かっています」と語る。
来春からは小学生。今の延長保育はなくなる代わりに、民間の学童保育に入れることを決めた。最初は小学校まで迎えに来てくれて、学童まで連れて行ってくれるシステムで、学びのプログラムもあるためおけいこもカバーできる。子どもとの時間は「量より質」と考え、サービスを有効に活用している。「母親が社長の会社なので、理解が得やすい環境だと思います」と話すが、その分仕事に対して人一倍責任も伴う。「やることをやるだけ」。仕事をベースに子どもと向き合う池田さんの自然体な姿が印象的だった。
私の両立ワザ 「本好き」
編集という仕事の特性上、周りに本があふれる環境。子どもが産まれてから読み聞かせをたくさんしていたこともあって娘は絵本が大好き。今もそれは変わらず、就寝時には、親と一緒に部屋へ行き、「今日はこれ」と自分で本を選んで読む習慣。しばらくするとそのまま寝ているのだとか。
働くママへの一問一答!
Q 夫は家事・育児に協力的?
A とても協力的です。子どもが産まれたときから、おむつ替えも率先してくれましたし、母乳をあげられないときはミルクも。だから娘はパパっ子で、私が忙しいときには二人で遊びに出かけたりしています。 朝食はおにぎりなのですが、それも夫が握って用意してくれます。
Q ママ友っている?
A 保育園のクラスの子のお母さん同士で仲良くなりました。最初は、世間話からで、ある時「家に遊びに行ってみたい」という話題になって。それから仲良くなりました。土日に予定を合わせて子どもと一緒にどこかに遊びに行くこともあります。園には私と同じような働き方をしている女性も多いみたいです。
Q 子どもとはどんな存在?
A 一言で言うなら「おもしろい存在」だなあ、と思います。前は “子ども好き” ではなかった。でも、結婚して「子どもという存在も悪くないのかなあ」と思った頃に妊娠。楽しさが広がったと思います。自分は自分で変わりはないですが、より豊かな人生になったと思います。