インタビュー

根本 和幸さん/中小企業のロゴマークをもっとカッコよく! 使命や理念を形にし、ブレない軸を作りたい。

根本 和幸(ねもとかずゆき)さん
デザイングレイス代表ブランドディレクター
福岡県北九州市出身。東亜大学デザイン学部デザイン学科卒業後、広告代理店に入社。その後デザイン会社に転職し、パッケージデザインなどを手がける。下請けの体制に違和感をいだき、2003年に独立。中小企業のロゴマークデザイン制作に特化した『デザイングレイス』を立ち上げた。九州造形短期大学での特別講師や、ブランディングに関するセミナー講師なども務めている。

根本さんへ3つの質問

Q. この仕事に向いている人は?
A. 先回りの気づかいができる人。伝わる工夫につながると思います。

Q. あなたのバイブルは?
A.東京FMで以前放送されていた、松本人志と放送作家の高須光聖の2人による「放送室」というラジオ番組。仕事中のBGMです。

Q. あなたのメンターは?
A. まっちゃんこと松本人志。絶対に人まねしない、誰もまねできないオリジナリティに惚れています。

中小企業のロゴマークをもっとカッコよく!
使命や理念を形にし、ブレない軸を作りたい。

「デザインの仕事を始めたのも、趣味でサーフィンを始めたのも、モテたいからでした」。そう語るのは、ロゴマーク制作を通して中小企業のブランディング戦略を手がける『デザイングレイス』代表、根本和幸さん。「深く考えていたら挑戦なんてできないかもしれないけれど、ノリで動いたことの中に自分が本当にやりたいことが見えてくる。ある意味バカになって世間体や常識を超えていくのが大事。誰にでも訪れる逆境やつまづきこそ、自分のオリジナリティに気づくチャンスになると思います」。自社のロゴマークのモチーフはサーフボードと海の色。世の中の流れをつかみ、波に乗るというイメージだ。

ロゴマークデザインという市場を開拓

広告代理店とデザイン会社で6年ほど経験を積むが、目の前の仕事をこなしていく中で下請けという位置づけに嫌気がさした。27歳で『デザイングレイス』設立、プライベートでも結婚と第1子誕生という転機の年となった。「何とかなるだろうと思っていたが、現実は何とかならなかった。仕事がなかったので、何でもしました。平日はフリーのデザイナーのようにあちこちの仕事を引き受け、土日は日給がいい単発アルバイトを掛け持ちしていました」。

そんな中、転機が訪れる。アルバイト先の会社の社長から「ロゴ作れる?」と言われ、複数のデザイン案を持参したところ、「お前すごいな! 天才だよ。よくこういうの思いつくな」と真正面から絶賛された。「10年間デザインの仕事をしていて、直接お客様の反応を見たのはこれが初めてでした。こういう感動や喜びを分かち合いたい、それが自分の求めていた仕事だと分かったんです」と振り返る。そして、ふと周囲を見渡すと大企業はロゴマークを持っているが、中小企業はちゃんとしたロゴマークを持っていないことに気がついた。そこで、自社の事業を中小企業のロゴマーク作成に特化。デザイン業界内での差別化を図るとともに、ロゴデザインという市場を切り開いた。

ロゴマークが変われば街が変わる

根本さんがデザインを手がける際に大切にしているのは、その経営者が何のために仕事をしているのかという根っこの部分だ。「人間らしい、生々しい理由が必ずあるはず。感情をかき立てるストーリーをしっかりヒアリングしてデザインに落とし込みます」と、時に経営者自身も意識していなかった自身の思いや目指したい方向性に気づくきっかけになるのだそうだ。「これまで福岡の220社のロゴマークを作成しました。目標は1000社。福岡の中小企業のロゴマークをカッコよくすることで、福岡の街を活性化させたい」と熱く語る。

アジアの玄関口である福岡は諸外国から訪れる人の数も多い。「人はロゴを見て店に入る。ロゴの影響は大きい。街の印象を決めるのはロゴだと思う」。福岡に対する世界の見方を変えたい、文化都市としての福岡に貢献したいという思いを胸に、1つ、また1つと魂を込めたデザインを生み出し続けている。

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