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冷えタイプと対策を知ろう
一口に「冷え」といっても、冷えを感じる部位などによってタイプ別に分けられ、その対策法も各々違う。
まずは自分の冷えが何タイプか、セルフチェックし、それぞれ対策を見てみよう。
協力・監修/ミディ漢方医院福岡 院長 石束麻里子先生
自分の冷えタイプを知ろう
手足の先が冷える気滞・血虚タイプ
気滞タイプ
ストレスによって末端の気血の巡りが悪い状態。働く女性の冷え性で一番多い。自律神経失調症やPMSにもよくみられる。
●イライラしやすい
●生理前に脇腹や胸が張る
●お腹が張りやすくガスが多い
●ため息やゲップが多い
●痛みが移動し固定しない
●のどの詰まり感
血虚タイプ
何らかの理由で温める力が弱くなり末端まで運べない状態。もともと虚弱な体質で、産後や病後に多い。また過度なストレスが長く続くと起こりやすい。
●動悸や立ちくらみ
●抜け毛
●目が疲れやすい
●爪の色が悪い、割れやすい
●寝付きが悪く眠りが浅い
●足がつる
手足と下半身が冷える陽虚タイプ
温める力が極度に低下している状態。冷たい飲食物の摂りすぎ、慢性疲労、老化によって起こることが多い。※重度になると顔や頭がほてる場合もある。
●顔色が青白い
●温かい飲食物が好き
●足がむくむ
●冷えると腰や関節が痛む
●膀胱炎になりやすい
●下痢をしやすい
気をつけポイント
本当に身体が冷えているタイプ(血虚タイプと陽虚タイプ)は、特に冷たいものを摂るのは控えよう。気滞タイプも夏の過ごし方は要注意。クーラーの効いた部屋で冷たいものを摂ることは避け、適度に汗をかこう。冬は五臓の「腎」をいたわる季節。早寝を心がけ気持ちを明るく保とう。
自分にあった冷え対策を試してみよう
気滞タイプ
リラックスしてストレスをためこまないようにしよう。
気滞に良い食べ物
そば、レタス、キャベツ、セロリ、春菊、みょうが、パクチー・ミントなどの香味野菜、みかん、海藻類、ジャスミンなど
●リラックス呼吸をする:吸う時はお腹をふくらませ、 吐く時は上半身を脱力するように深呼吸。
●シャワーではなくぬるめのお風呂にゆっくり浸かる。
●ツボ(太衝タイショウ・労宮ロウキュウ・内関ナイカン)を心地よい強さで押す。
●運動をして汗をかく・歌う・おしゃべり・泣くなどで発散させる。
●タバコ、カフェイン、飲酒を控える。
<逆効果>香辛料の摂り過ぎ
血虚タイプ
補血するものを摂ってなるべくゆったりと休もう。
血虚に良い食べ物
赤身のお肉やお魚、小松菜やほうれん草、豆類、プルーンなど鉄分が多いもの
●ツボ(三陰交サンインコウ・血海ケッカイ)を優しく押す。
●夜は目を休め早く寝る。
●ヨガやストレッチ(筋肉をゆっくり動かす運動)をする。
●バランスのよい食事を、食べすぎないように。
●考え過ぎ、思い悩み過ぎないように。
<逆効果>長風呂・熱い風呂(サウナやホットヨガも)
陽虚タイプ
身体を積極的に温めよう。
陽虚に良い食べ物
【熱性のもの】山椒、唐辛子、シナモン、こしょうなど
【温性のもの】にんにく、しょうが、白ネギ、にら、鶏肉、牛肉、羊肉、うなぎ、さば、海老、くるみなど
●熱性と温性の食べ物を組み合わせる。
●ツボ(腎兪ジンユ・関元カンゲン・太谿タイケイ)を手で温めるようにゆっくり押す。
●心地よいと感じる温度のお風呂にゆっくり浸かる。
●お腹、下半身(特に足首)、首元を冷やさないようにする。
●日光を浴びる。冬は室内で運動する。ウォーキングをするなら日中に。
<逆効果>足のむくみ予防の着圧ソックス。水泳や水中運動。
タイプ共通の対策
◆ウォーキングやストレッチなど適度な運動をする
◆偏った食事の過度なダイエットをしない
◆冷たい飲食物や甘い物を摂りすぎない
◆ストレスを発散する
◆衣服やカイロは汗をかかないように調節する