冷えると代謝が悪くなって、健康にも美容にもろくなことがない、というのが社会人女性たちの常識。知ってる、そんなこと。でも気がつけば冷えてるんだもの。どうしたら、何をしたらベストな方法なの?
そんな悩みを分かち合いつつ、この寒い時期を乗り切る術を紹介していきます。
私たちの冷えとりの日々トーク
普段、みんなはどんな冷え対策をしているんだろう?
日頃から気をつけているというTさんとOさんに話を聞きました。
編集部 │お2人、それぞれの冷えとり歴はどのくらいですか?
Tさん │私、けっこう長い。10年くらい前に不妊で悩んでいた友達が、「女の人はとにかく足を温めなさい」って漢方薬局の人に言われて5本指の絹の靴下を買って履いているという話を聞いて、「へー」と思ったのを覚えてる。それがよかったのかどうかは分からないけど、その子はその後妊娠したから、「そうか、体は冷やしちゃダメなんだな」と思って、自分でも気をつけ始めました。
Oさん │5、6年くらい前かな、一時期「冷え取りブーム」ありましたよね。それがきっかけ。その時は特に手足が冷たいわけでもなく、自分が冷えているとは思ってなかったけど、「インナー冷え」とかいう言葉をきいて、そのセルフチェック項目が自分にけっこう当てはまったので「あれ?私もしかして?」と。そういえば職場が季節問わず寒いと思っていたけど、「寒い」って言うのは私だけで他の人は平気そうだな、とか思い当たることが出てきたんです。その時に「マーマーマガジン」(※1)とか進藤義晴さんの本(※2)とかけっこう読んだなあ。
編集部 │何の方法が効果があったと、と感じましたか?
Tさん │とにかく、これは冷え改善にいいと聞いたらなんでもやってみています。ゆたんぽ、腹巻、半身浴、靴下…あとお白湯を飲むとか黒いものを食べるとか。最近はホットヨガをやっています。以前35度台だった体温が今は36度台に上がりました。生理不順もひどかったけど、今は割りと落ち着いているかな。どの方法が効いているかは正直分からないんですが、常に自分の体が冷えないように気にかけてる、っていうことがいいのかも。
Oさん │私、2年くらい前から毎週運動するようにしたんですけど、筋力がついたせいか、以前よりも「寒い」と思わなくなりました。あと環境が変わって生活が規則正しくなったことが大きいかも。前はよく風邪引いてたけど最近引かないし。筋力と免疫力がついたことがよかったのかなあ。
Tさん │試したけどやめたこともけっこうある。半身浴もしようと思いながら寒いから結局首まで浸かっちゃったり、生姜は生より乾燥の方がいいというから作ってたけど面倒でやめてしまったり。ルネサンスごはん(※3)とか、今の生活ではていねいすぎて、やる前から「あ、私無理」って思っちゃう。
Oさん │私は冷え取りファッションの本(※4)を読んで靴下の重ね履きを試したけど、どうも職場での服装に合わなくて断念しました。
Tさん │見た目がどうしてもカジュアルというか、ナチュラル系になるもんね。
Oさん │結局家で履きましたけど、脱いだとき汗をかいていて、触ると冷たいから、逆に冷えてない?って疑問に思う時がある。でも毒素が出るっていうからたまにやってますけど。毒素が出た部分が破けるとかいうけど、今のところ全然破けない。
Tさん │めんげん(※5)、とかね。冷え取りって踏み込んでいくと深い。ちょっとスピリチュアルな世界にもつながる。
Oさん │心の乱れが冷えを呼ぶ、っていう説もありますよね。心と体は繋がっているから、傲慢とか冷酷な性質の人は内臓のどこそこが悪くなる…とか。東洋医学の五行から見た冷えもあるし、思想や精神世界とかに繋がっていったり…果てしないですよね。
Tさん │あまりストイックにはできないから、その時できそうな冷え取り法をつまみ食いしながらやるのが私には向いてそうです(笑)
編集部 │正解が分からないながらも、試行錯誤しながら冷え改善を目指してらっしゃる姿勢、すばらしいです。いろいろ興味深いワードもお聞きできました。ありがとうございました。
※1 マーマーマガジン…エムエム・ブックスから年4回発行される、「自分を大切にすることが、自然を大切にすることに、太くつながっている」をモットーとしたマガジン。
※2 進藤義晴さんの本…「新版 万病を治す冷えとり健康法」(農文協)
※3 ルネサンスごはん…フランス菓子のパティシエである弓田亨氏が考案した、栄養不足に陥っているとされる日本人の食を改善するための料理法とレシピ。「弓田ごはん」とも呼ばれる。
※4 冷え取りファッションの本…ナチュリラ別冊「冷え取りガールのスタイルブック」(主婦と生活社)
※5 めんげん(瞑眩)…東洋医学における好転反応のこと。漢方やある種の健康食品・健康器具などを利用する際、初めに現れる現象。「毒出し」とも呼ばれる。
トークしてもらった人
写真左:Oさん(40代・会社員)
「冷えない自分になれば、もっとベストパフォーマンスができるはず」と、日々実験を重ねる研究派。
写真右:Tさん(40代・会社員)
「元気があればなんでもできる」が信条。健康ネタが好きで、良さそうと思ったらなんでも試してみる派。