暫く涙が止まらず とても追い詰められた状況の自分が恨めしかった
病室に戻り カーテンに囲まれたベッドの上で
ひとり運命を受け入れるしかない現実と向き合わされていた
フー 息を吐いた
思いっきり泣いたら少しは落ち着いてきたようだった
もう怖がってる暇はない ・・・ わかっている
だって 手術は明日なんだから
腹をくくるしか選択肢はなかった
ぼんやりしていて 考えているようで考えられない頭 と おさまらない心
その時S医師の顔がカーテンからひょっこり!
いつも明るく元気でまっすぐな彼女(S医師は女医さんです)
多くは語らなかったけど
私をしっかり見て 「一緒に頑張りましょう!!」 と言ってくれた
孤独な闘いだから 一緒に・・・の言葉がすごく嬉しかった
そして踏ん切りのボタンを押されたような・・・
少し冷静になって
怖さの衝撃で忘れていた「病気に立ち向かうファイティングポーズ」を思い出した
逃げても仕方ない
そうだ もう頑張るしかない!
負けるわけにはいかない!!絶対に!!!
何度も 何度も 何度も ――― 自分に
言い聞かせて 言い聞かせて 言い聞かせて
あきらめずに 立ち向かうために
ぎりぎりのところでの 自分自身にマインドコントロール
前だけを見ていこう ―――
ほんの少し さっきより心の置きどころが見えてきた感じ
心は折れなかった
手術前日 平常心どころかとても疲れた
とりあえず寝てしまおうと
看護師さんに渡された 睡眠導入剤を飲んだ
―――― 勝負は明日
☆いっこ☆