サンタクロースといえば、赤い服に白いひげ、少しぽっちゃりの優しげなおじさん…そんなイメージですよね。この皆が知っているサンタクロースって、どこからやってきたのでしょう?
サンタクロースの誕生
“小柄でぽっちゃりのサンタクロースが空飛ぶトナカイの引くソリに乗り、プレゼントを担いでやってくる…”
このサンタクロースのイメージが誕生したのは1822年のクリスマスイブのことです。
アメリカのコロンビア・カレッジ(現コロンビア大学)の東洋・ギリシア文学教授だった、クレメント・クラーク・ムーアは、自身の子どもたちのために、ある詩を作って聞かせました。子どもたちはとっても喜び、その詩は友人によってニューヨーク州トロイの新聞「トロイ・センティネル」に届けられ、翌年の12月23日に『聖ニコラスのご来訪(A Visit from St.Nicholas)』という題名で掲載されました。
やがてその詩はアメリカ中で話題となり、世界に広まっていったのです。絵本としても数多く出版され、詩の1行目にある『クリスマスのまえのよる(The Night Before Christmas)』という題名が使われているものもあります。
聖(セント)ニコラスって?
この詩に登場する「聖(セント)ニコラス」がサンタクロースの元になった人物です。聖ニコラスは、トルコの聖人で、様々な逸話を残しています。
ニコラスが司祭になる前、近所に3人娘がいる商人の家族が住んでいました。とても貧しく、一番上の娘が結婚したがっていましたがその資金もなく、娘を娼婦にしなければならない状況でした。それを知ったニコラスはその夜、その家の煙突から金貨を投げ入れると、ちょうど暖炉のそばに干していた靴下の中に入りました。そのお金で娘は救われ、結婚することができたといいます。
「靴下を下げておけば、サンタが煙突からやってきてプレゼントをくれる」というクリスマスの習慣はここから生まれたとも言われています。
1931年、サンタの衣裳はmade in Coca Cola!?
さらに、先ほどの詩に登場するサンタクロースを、現在よく知られる姿に決定付けたのは、コカ・コーラ社のクリスマス戦略からでした。
クリスマスシーズンになると、ほっこり感溢れるサンタクロースが美味しそうにコカ・コーラを飲む…そんなCMや広告が見られます。こちらのサンタクロースは1931年に画家・ハッドン・サンブロムによって描かれました。『聖ニコラスの誕生』の詩も参考に、赤い服に白いあごひげ、陽気で楽しげなぽっちゃりおじさんが誕生します。
その後1964年までの間、コカ・コーラ社のために描かれたサンタクロースの作品は40点以上にのぼり、コカ・コーラが世界に広まると同時に、サンタクロース像としてその姿が定着していきました。それまでは、緑色の服を着たサンタクロースもいたそうですよ。
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今年はもうコカ・コーラの広告をご覧になりましたか?企業の戦略とはいえ、とても人間味溢れるそのサンタクロース像は、これからもずっと世界中の人に愛され、そして引き継がれるのでしょう。時代を超えてムーブメントを作り出すなんて素敵なことですね。
text Aoi
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