コラム

「もしも」のおかね、備えていますか?

タイトル

今回のコラムでは、病気やケガなどの急な出費(「もしも」の資金)への備えについて考えたいと思います。

生命保険文化センターが実施した平成28年度「生活保障に関する調査」によれば、
・ケガや病気に対する不安を抱えている方の割合は全体の約9割
・死亡時の遺族の生活に対する不安を抱えている方は全体の約7割
となっているなど、多くの方が将来について不安を抱えている実態がうかがえます。
また、同調査において、保険に関しての知識をどの程度持っているかを尋ねたところ、「詳しくない」と回答した方が全体の約7割となっています。

既に保険に加入している方でも、加入時に説明された保障内容などについて、ちゃんと理解し、今もきちんと覚えている方はどの程度いるでしょうか。また、毎月少なくはない保険料を支払っている方もいると思います。この機会に自分に必要な保障(補償)について考えてみましょう。

男女(悩む)5

「もしも」の資金どう備える?

「もしも」の病気やケガなどに備える方法としては、貯蓄保険があります。よく、「貯蓄は三角、保険は四角」と言われますが、その違いは何でしょうか。
貯蓄は、お金を少しずつ貯めていくので、期間が長くなるにつれて貯蓄額は増えていき、イメージ図のように右肩上がりの三角形になります。 どんな目的にも自由に使えるというメリットがありますが、早い段階でお金が必要になった場合、足りない可能性があります
一方で、保険は、期間に関係なく、加入した時から保障額は一定で、イメージ図のような四角形になります。 保障の対象となる事実(病気やケガなど)が起きたときしか受け取ることはできませんが、保険料を支払っていれば、いつの時点であっても一定のお金を受け取ることができます
(貯蓄と保険のイメージ)
三画、四角2

ライフステージにあわせた保障を準備しましょう

一言に「保険」といっても、目的にあわせて様々な種類があります。保険でカバーできる内容や金額は、それぞれの世代によってニーズが変わってきますので、目的にあわせて必要なタイミングで加入を検討することが大切です。

ライフステージ①
ライフステージ②
出典:金融庁「基礎から学べる金融ガイド」

保険に加入する際に注意したいこと

もしもの際の不安を解消する手段として有効な保険ですが、実際に保険への加入を検討する時には、以下のようなポイントに注意する必要があります。
○保険料は適切?
保障(補償)の内容を手厚くすると、支払う保険料は当然、高くなります。勤務先などでの団体割引が適用される保険や保険料が割安な掛け捨てタイプの保険なども検討しながら、家計とのバランスを見て判断する必要があります。
○保障(補償)内容はあっている?
必要な保障額や保険の期間について考えましょう。
保障額は、後に述べます社会保障などの公的保険で対応できる金額なども考慮して、足りない部分を補うという意識を持って判断することが大切です。
また、保険の期間についても、一度加入した保険は自分や家族のライフプランにあわせて定期的に見直し、いつまで手厚い死亡保障が必要か、老後資金はどの程度必要か、など考えていくことが大切です。

忘れてはいけない公的保険による保障

これまで述べた「保険」は、いわゆる民間の保険会社のもので、任意に加入する保険のことですが、忘れてはならないのは、公的保険(=社会保障の一つ)による保障です。
公的保険には、例えば以下のようなものがあります。
公的保険(縦長)

 

例えば、公的医療保険では、自己負担が実際にかかる医療費の1~3割で済むようになっていたり、「 高額療養費制度」といって、ひと月あたりの自己負担額に上限が設けられていたりします。
(参考)厚生労働省HP(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
これらの公的保険は、私たちが支払っている税金や社会保険料で賄われています。こうした税金や社会保険料は給料天引きであることが多く、あまり意識しないまま支払っていることが多いと思いますが、公的保険でどのくらいカバーされているかを知ったうえで、足りない部分を任意の民間保険で補考えることが大切です。
また、支給を受ける場合には申請が必要なケースもありますので、申請漏れとならないよう、各制度について知識を持っておくことが大切です。

今回は「もしも」の時の備えとして、どのようなものがあるのか、ごく簡単にお話ししました。いざという時に困らないよう、目的をはっきりさせたうえで、必要な保障(補償)額と支払う保険料のバランスを考え、最適な保険を選択しましょう!

(注)文中、意見に関する部分は担当者の私見です。

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