インタビュー

佐野 桜子さん/ドレスを通して 結婚式の大切さを伝えたい

「小さい頃はドレスになんて興味はなく、男の子みたいにわんぱくで」。数々のドレスに囲まれて佐野桜子さんは笑う。

大手旅行会社の法人営業として働いていたが体力の限界を感じ、一生賭けてできる仕事を一年かけて探した。「好きなもの、好きなこと」をノートいっぱいに書き出し、点と点を結ぶとウェディングプランナーという職業にたどりついた。

花嫁から「着たいドレスがない」という悩みを多く耳にし、「花嫁が着たいドレスを作ってあげたい」と、ナチュラルなドレスを作る店の経営を思いつく。だが、ドレス製作の経験はない。「縫うのは他の人に頼める。花嫁の悩みを聞くのがあなたの仕事」と、あるドレスサロンのオーナーが背中を押した。あとは勢いに任せて融資が下りる前に店舗を決め、ドレス作りを始める。縫製は母が担当してくれた。

オープン後はプライベートもなく、ほぼ休みなしの過酷な生活を送る。3年が経ったころようやく軌道に乗ってきた。

転機は出産だった。自分が親となったことで、花嫁の親の心情が分かるように。「昔の仲人さんのようなおせっかいをしています」。なぜ結婚式をするのかを、ドレスの相談に来たカップルに尋ねる。そして、2つの家族が出会い、親戚付き合いが始まる大切な場が結婚式だと心を込めて話す。婚礼文化として結婚式には意味があることが伝われば、と願う。

原点回帰。佐野さんはいまそれを考えている。「創業時に比べて競合も増えました。そのなかで私たちが存在している理由を、私も含めたスタッフ全員で再認識したい」。人への思いから始めた店。だからドレスは単なるものではない。作り手のこだわりやものづくりの心も届けたい。ウエディングという華やかな世界で、思いや伝統など目に見えない大切なことを、佐野さんはこれからも伝えていく。

ウエディングドレスショップ『BLENDA』代表取締役 デザイナー
佐野 桜子さん

北九州市出身。関西学院大学卒業後、「株式会社JTB」北九州支店で法人営業を4年担当。働きながら今後の道を1年かけて模索し、ウエディングプランナーの道へ。2001年から北九州市でウエディングプランナーとして3年勤務。ドレス製作などを東京で半年間勉強の後、2005年『株式会社ブレンダ』を設立し、ウエディングドレスショップ『BLENDA』をオープン。着物レンタルやウエディングプロデュースも行う。6歳と4歳の男児の母。

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▲ 1.ドレスはオーダーとレンタルがある。シンプルが基本でリボンなど装飾をプラスオンしてその人だけの一着に。

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▲ 2.「BLENDA 10周年レセプションパーティ」。大切なお客様やパートナー、家族と共に喜びの時を分かちあった。

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▲ 3.ウエディングプロデュースも手がける。「ドレス作りと同様にじっくりカウンセリングしながら、心に残るウエディングを作り上げます」と佐野さん。


BLENDA
福岡市中央区薬院2-13-26 FILLS薬院203
http://www.dress-blenda.com
TEL/092-714-1470
営/10:00~19:00 ※予約制
休/火曜

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