インタビュー

大森 清美さん/産学官連携で 若さや未病予防を目指す

今年で創業16年を迎えた『三益製薬株式会社』。大学や研究機関との共同開発をもとに漢方や天然素材で安心・安全な健康食品を開発し、受託製造や卸を行う。13年にわたり社長を務めてきた大森清美さんは、優雅で上品な佇まいに芯の強さと情熱を秘めていた。

元看護師で同社の外部ブレーンだった大森さん。「ご縁があって」入社し、事業承継により30代半ばで社長に。事務や経理、顧客管理を学ぶことからスタートし、取引先と関係を築き、ていねいに着実に会社の基盤を固めていった。そしてさらに今「会社が生き残るには、時代の流れに応じ必要とされる新しいことを打ち出さなければ」と、新たな取り組みにも挑んでいる。

例えば、2年前に始めた商品の通信販売はその一つ。それまで卸売りは企業のみを対象としていたが、サロンや個人へと販路を広げファンを増やしている。また、2010年には「国際天然物機能開発研究会」の設立に参画。九州大学をはじめ日中の大学と提携して国際共同研究を進め、海外展開も図る。さらに2016年には長崎県島原市と提携して、島原産の薬草を活用した薬膳や健康食品などの開発事業を立ち上げる。日本三大薬園跡のある島原市に産学官連携の研究所を設立し、地元の学校や市役所とも連携して地域活性化や雇用創出、教育につなげる計画だ。「お金もエネルギーも注ぎ込む一大プロジェクトですが、天然物の偉大なパワーを広めることで事業パートナーや地域やお客様に貢献できる。誰かのお役に立てるのがとてもうれしい」と微笑む。会社を続ける秘訣を問うと「お客様に必要とされること」と即答。「経営していればいいことばかりではないけれど、迷ったら自分がどうしたいかという原点に立ち返ります」。社名の「三益」、つまり三方よしを胸に刻み、大森さんは果敢に大きな一歩を踏み出す。

『三益製薬 株式会社』 代表取締役社長
大森 清美さん

医療業界を経て、2004年『三益製薬株式会社』に入社。同年、同社の事業承継をうけて代表取締役に就任。大学や研究機関との共同研究をもとに、漢方素材や天然素材を使った安心・安全な健康食品を開発。お客様の依頼に応じた受託製造や卸を行う。2010年九州大学や中国遼寧省など日中の産学官連携で「国際天然物機能開発研究会」を設立。天然産物を活用した環境問題や健康、生活習慣病の予防に関する国際共同研究を進めている。2016年には長崎県島原市に産学官連携の研究所を設立予定。趣味は登山やスポーツ。

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▲ 1.2016年、長崎県島原に設立する「島原薬草研究所」(仮)。

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▲ 2.同社が手がける、女性のホルモンバランスと健康・美容をサポートするサプリ「潤源」。主原料は、中国の希少な「雪蛤」が自然の栄養を吸収して産む卵油で、中国では「補の王様」として注目されている。

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▲ 3.男性ホルモンや精子の活性化を図るハーブなど天然素材を配合した「ファイトパワー」も人気。


三益製薬株式会社
福岡市博多区博多駅南2-1-5 博多サンシティビル6F
http://www.san-eki.co.jp/
TEL/092-411-8066(平日10:00~18:00)

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