インタビュー

野口 莉加さん/喜びをつないだ先に ビジネスが生まれて育つ

20代半ばでキャビンアテンダントになった野口莉加さん。結婚後に退職し、一念発起してアナウンスの専門学校に通い、結婚式の司会者になった。子どもはなかなかできず、真っ暗なトンネルの中にいるような気持ちだったとき、「会社を創ってみようかな」と思い立つ。30代になり、何かを生み出し、育ててみたかった。『アールウエディング』を創業して半年後に思いがけず妊娠、2人の娘の母親になった。

起業当初は司会業だったが、サイトに掲載した引出物カタログの注文が予想以上に多く、「商品を直接注文できたら喜ばれるだろう」とネットショップを立ち上げた。サイト運営は自宅でできるため、育児とも両立しやすかった。起業から7年、スタッフを雇い事業が安定してきたころ、危機的な出来事が起きた。売上高を知った主力商品のメーカーが、自社サイトで引出物の直販を始めたのだ。他社も直販に乗り出せば、勝ち目はない。

強い危機感の中、野口さんは新しい展開を考えた。脳裏に浮かんだのは、結婚式の司会者時代のこと。重たい引出物を持って帰る人たちの姿を思い出し、手ぶらで帰れる引出物宅配のアイデアが生まれた。「ギフト事業を執念で深く掘り下げたサービスです。女性ならではのきめ細かい対応で、差別化していこうと思いました」。

事業の仕組みを2年で構築し、2012年に『エンジェル宅配』をスタート。引出物を後日宅配で届け、結婚式のゲストは手ぶらで帰れるサービスを展開した。首都圏を中心に顧客は増え、スタッフは10人にまで成長。かつての仕事経験は、接客の品質やスタッフ教育にも活かされている。「お客様の満足を追求することが楽しい。これからもブラッシュアップしていきます」と弾む声で話す野口さん。今後はさらに提携先を増やし、しなやかで強い事業を創造していく。

引出物宅配サイト『エンジェル宅配』 代表
野口 莉加さん

株式会社佐賀銀行、全日本空輸株式会社(ANA)に勤務した経験を持つ。退職後、婚礼司会者として独立し、ウェディング業界へ。2002年『合資会社アールウェディング』を起業、2012年エンジェル宅配事業を新規設立。これまでに2万組の新郎新婦と関わった実績がある。2015年には『アマゾンにも負けない、本当に強い会社が続けていること』(権成俊著)にエンジェル宅配事業が成功事例として紹介されている。2016年「第5回DBJ女性新ビジネスプランコンペティション」にてファイナリストに選出される。

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▲ 1.『エンジェル宅配』のサイト。ゲスト宅に希望の日時に引出物が届くサービスの内容や、利用方法がわかりやすく紹介されている。

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▲ 2.女性スタッフが一つひとつていねいに引出物を梱包。おしゃれなパッケージも喜ばれている。

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▲ 3.2016年度「第8回全国ネットショップグランプリ」の「日本ネット経済新聞賞」を受賞。


合資会社 アールウエディング
北九州市戸畑区東大谷1-4-7
http://www.angelexpress.jp/
TEL/093-883-2856
営/10:00~18:00
休/日曜
※2016年9月、『アールウェディング株式会社』に変更予定

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