インタビュー

田久保 善彦先生/人生を変え、人心をも動かす「志」とは

田久保 善彦(たくぼよしひこ)先生
グロービス経営大学院 経営研究科 研究科長
慶應義塾大学大学院理工学研究科修了。スイスIMD PEDコース修了。株式会社三菱総合研究所での調査、研究、コンサルティング業務を経て、現在はグロービス経営大学院及び企業研修におけるリーダーシップ開発系・思考科目の教鞭を執る。著書に『社内を動かす力』(ダイヤモンド社)、共著に『志を育てる』、『グロービス流 キャリアをつくる技術と戦略』などがある。

捉え方を変えて、人生を見つめ直す
人生を変え、人心をも動かす「志」とは

「時々、『今のまま毎日を過ごしていいのか』と不安になる」「出産してブランクがあるから、キャリアと聞くと尻ごみしてしまう」。どこかで自分の殻を破りたいと思いながら、不安や自信のなさから今一歩踏み出せない女性たちへ。

自分がどうありたいかにしっかり向き合うだけでも、きっと変わるものがあるはずと、志、キャリア、リーダーシップ系を専門に教鞭をとる、『グロービス経営大学院』の田久保善彦先生に話を伺った。

知識や人脈を活かすエンジンって何?

MBAを取得できる学校として知る人も多いかもしれない。『グロービス経営大学院』ではビジネススキルと共に、志の醸成とネットワークづくりの3つを基本理念に掲げている。スキルは、それを使って何を成し遂げたいか、方向性が明確であるほど活きるもの。そしてそれは、自分1人でやるよりも、いろんな人を巻き込むことで、より生かされ、成長していくものだという。中でも田久保先生は、“志の醸成” の授業を専門に受け持つ。

「スキルという付加価値をつけても、それをどこに使うか分からなければ意味がない。人生という限られた時間の中で自分の可能性を切り拓き、最大限発揮するためにも、志を育むことは重要な意味を持つのです」。授業を通して10年以上、何か新しいことを始めたい、会社の変革を成し遂げたいといった人たちの背中を押してきた田久保先生。「志は、高い低いではなくその人 “らしさ”。志を持つことに、早いも遅いもありません」。40代にして優良企業を辞めて起業した人や、なんとなくこなしていた業務に意義を見出し、使命感を持って仕事に取り組み始めた人。それぞれにその人らしい志があり、比べるものではないのだという。

人生の舵取りは自分自身

「志はなくても生きていけます。違うのは、人生を振り返ったときの充足感や、人を巻き込む力。例えば、企業内で何か事業を立ち上げるとき、『会社に言われたからやる』人と『この事業を通してこんなことを成し遂げたい!』人、どちらのもとでがんばりたいと思いますか? 一緒に何かを作り上げるシーンでは、旗印がある人に周りは巻き込まれるんです。また、辛い状況になったときの道しるべ、踏ん張る力にもなります」。

今回のアヴァンティゼミでは、2~3人のグループディスカッションを通して、参加者自身が「何をしているときがワクワクするか」「これからの人生をどう生きたいか」といった、内にあるものを顕在化することに挑戦し、実現するためのマインドセット(捉え方)を行う。それは何が入っているか分からない「パンドラの箱」。先生曰く、箱を開けることで自分の想いに気づく人や、気づいたけれど様々な事情で今は行動しないと選択する人、それぞれだとか。だが、「知らない」と「知ったうえで今はやらない」のとでは大違い。 まずは、自分の可能性に目を向けてみよう!

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