山口 典浩先生
社会起業大学 九州校校長
長年、建設会社の経営に携わり、田坂広志氏や松岡正剛氏等に師事しつつ幅広い分野で研鑽を積む。「企業は社会の公器なり」との先代の教えに従い、2014年に社会起業家を養成する社会起業大学・九州校を開校。
これからの社会とのかかわり方
あなたが本当に実現したいことは何?複雑化する社会を生き抜く、思考トレーニング
「社会起業家」を育成するビジネススクール『社会起業大学』の山口先生。実践的な講義を通して、最終的に収益を生むビジネスモデルを構築できるようサポートしている。
「ビジネスを継続する上で大きな原動力となるのは、個々人の思いや志です。それには自分とは何者か、何を拠り所にして意思決定していくのか、授業はそれを明らかにすることからはじまります」。
わたしたちは思いはあるけど漠然としていたり、「このままでいいのかな」と不安になったり、忙しい日常に追われていると、本当に自分がやりたかったことも見失ってしまいがち。今回のゼミではビジネススクールの授業の一端から「自分の本質」を自覚できる有益な思考法を学ぶ。現象学的なアプローチ法で「原体験ワーク」などを交えながら、自らに問いかけを続け、潜在的な意識を引き出していくそう。
自分で物事を掘り下げて考え抜く思考プロセスなので、正解のない問いに答えを出し続けなければならないビジネスの場など様々なシーンでも役立つ。
「この思考トレーニングを身につければ、今後ますます複雑化する社会を紐解いていく力もつきます」と山口先生。「自分らしさとは、他者との相対的な関係でしか認識できないのと同じで、自分で弱みと思っているところが強みに転換することもある。そんな側面にも気づければいいですね」。自分のことをとことん考え前頭葉に汗をかく、刺激的な体験になるはずだ。