インタビュー

津元 敏行さん/ものづくりの街・北九州から、次世代の技術を発信する。 わくわくする創造性を、3Dプリンタに託した起業家。

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津元 敏行(つもと としゆき)さん
『株式会社 WAKE』代表取締役
兵庫県西脇市出身。2007年『株式会社DOMIRU(現 株式会社クラスト)』に入社し、インフラ事業・Wi-Fi関連事業に携わる。当時代表を務めていた上司に刺激を受け、「自分も会社を作る」と決意したのが25歳の頃。幼少期より興味のあった「ものづくり」による起業を考えて、3Dプリント技術に注目し、2013年『株式会社WAKE』設立。北九州で次世代のモノづくりを担うべく、3Dプリンタ技術者育成に奔走中。セミナーや教育機関での講座を展開している。

津元さんへ3つの質問

Q. この仕事に向いている人は?
A. 「ものづくり」が好きな人。発想が豊かな人が向いていると思います。

Q. あなたのバイブルは?
A. 「MAKERS」(クリス・アンダーソン著)。ものづくりへの興味を決定的にした本なので、起業のきっかけにもなりました。

Q. あなたのメンターは?
A.『株式会社nomad(ノマド)』の小笠原治社長仕事のイロハや、人との接し方、お酒の飲み方などを学びました。

ものづくりの街・北九州から、次世代の技術を発信する。
わくわくする創造性を、3Dプリンタに託した起業家。

小倉駅前にある日本最大級のインキュベーション施設『fabbit』の中に、昨年事務所を設立した『WAKE』。主に3Dプリンタを扱う技術者育成を行っている。代表を務めるのは、33歳の若き起業家・津元敏行さん。目指すのは、北九州から世界へ技術を発信すること。地方にいながらグローバルを考えられる、創造性豊かな次世代の技術者を育てている。

生き方を変えたのは先輩起業家との出会い

「田舎の分校育ちで、カブトムシをとったりして…昔はわんぱくでした」という津元さん。子どもの頃の夢は「社長になること」。自分の城を持ち、自分のやりたいことをやってビジネスで成功する「社長」は、憧れの存在だった。

大学卒業後は韓国へ渡るなど、様々な職種を経験する。転機となったのは、25歳の頃。当時就職したIT企業の社長、小笠原氏との出会いだ。その生き方に大いに刺激を受けて、子どもの頃の想いが蘇り、起業の夢がふくらんだ。

もともと「ものづくり」や「3Dプリント」に関心があり情報を集めていた彼に、起業のセンスや情報を提供してくれたのも小笠原氏だった。「起業への想いがはっきりしたのも、そのチャンスがもらえたのも、人とのつながりがあったから。人と人がつながり、新たな可能性がでてくるのは面白いですね」。

3Dの技術から子どもの創造性を刺激する教育を模索

講師・技術者の育成やセミナー、ワークショップの開催はもちろん、今後は、小学校など教育機関に事業展開を目指すという。「自分の考えたものが3Dになると小学生は目を輝かせて喜びます。こちらが嬉しくなるほど反応がいい。早いうちから創造性を刺激することで、自分も起業して何かを作りたいとか、野心や目標を持ったリーダーが育つと思います」。

夏休みに実施した小・中学生向けの「夏休み親子3Dプリンタ教室」では、子どもたちに立体のデータ作りを体験してもらった。ほんの20分程度で、自分が作った作品がプリントされて、それをキーホルダーにして持ち帰ることができる。作品を手にする子どもたちの笑顔や高揚感は、TV取材も入って広く取上げられ、小・中学生でもできる「ものづくり」として注目を集めている。

製造業や医療現場での活用が注目されるが、個人利用も含め、用途や可能性は今後ますます膨らむ3Dプリント。北九州の子どもたちから、次世代のものづくりリーダーを育てることで、この地名が世界に知られることを期待しているという。すでに小学校での授業をはじめており、今後のさらなる展開を模索して奮闘中だ。

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