中村 昌子さん
西日本新聞社 お客さまセンター
熊本県出身。92年、九州大学卒業後、西日本新聞社に入社。事業局で展覧会や演劇、スポーツ、西日本大濠花火大会事務局など、イベントの企画、運営を担当する。06年に長男を出産、部署では初めての産休取得者となる。09年、復職後の育児をサポートしてくれた母親が他界。10年に部次長に昇格。12年、社内で新設された「お客さまセンター」に異動。現在の職場では新聞社の宣伝・PRなどを担当。今年は西日本スポーツ創刊60周年にあわせ、ホークスを応援する企画「ギータ女子マネ部」を立ち上げ、西スポのファン拡大に奔走中。
仕事でも、子育てでも、大切なのは相手のニーズに合わせること。
中村昌子さんが入社時に配属されたのは、花火大会や美術展などイベント業務に携わる『事業局』。土日を問わず毎月各地へ出張する部署で、多忙な日々だった。妊娠を報告した際の周囲の反応は「優しすぎる」ほどで、「会議中にため息をつこうものなら『大丈夫? 早めに終わろうか』とまで言われたり」と苦笑する。部署で初めての産休・育休取得。
復職後はできる仕事を見つけながらのスタートだったが、復職2年後に管理職に。とまどいながらもようやく業務に慣れた頃、新設の『お客さまセンター』へ異動となった。「不安よりも、まずは土日が休みになる嬉しさを感じました。おかげで就学前に環境を整えられ、学童が充実している地域へ引っ越せたので仕事も存分にできます。小学校に上がってからが大変と聞いていたし、そろそろ業務の幅も広げたいと思っていたのでチャンスだと思って」。
中村さんが大切にするのは、相手軸で考え、ニーズを察知して動くこと。それは、子育てにも仕事にも活かされている。小学校入学時に決めた息子へ毎日あげる「イラスト入りメッセージふせん」も、1年後に息子の方から「もういいよ」と終了。校門まで付き添っていた見送りも、最近では「ここまででいいから」と友人の目を気にするように。
「彼が必要としていること、もういらないと思うことを汲み取って行動しています」。子育ても仕事も両方を楽しむ中村さんの考えは、後輩ママ社員の指針となるはずだ。
何でも体験させる!
特に釣りが好きで、家族で月2回は出かけます。食べ物がどこから来るか知るきっかけにもなるし、生き物との触れ合いなど、子どものうちに何でも体験させてあげたいんです。
働くママへの一問一答!
Q.困ったときの相談相手は?
同じく働くお母さんだけでなく、専業主婦のお母さんとの交流がすごく助けになっています。あとは息子。小学生の息子には、まず自分の頭の中を整理してわかりやすく話さねばならず、結果的に、話してスッキリします。時には悩む姿を見せてもいいと思うし、息子も一生懸命考えてわりといいアドバイスをしてくれます。
Q.夫は家事・育児に協力的?
本当は半分ずつ分担してほしかったけど、夫は仕事が忙しく出張も多く、なかなかできません。最近はまず「あてにしない」ことで、逆に感謝できるようにやっとなれました(笑)。息子とは男同士なので、身体を動かす外遊びは担当。たまの時間を子どもも楽しみにしてるようです。
Q.子育てで気をつけていることはある?
話をよく聞くことを大事にしています。仕事もあり、共有できる時間が少ないのでちょっとした時間は目一杯子どものために使うように考えてます。一人っ子で比べる対象もないですし、彼なりの成長を、と思っています。