年始恒例のバイロン・ウィーン氏の
「びっくり10大予想」が発表となりました。
31年目となります。
彼のいう「びっくり」とは
「平均的な投資家は1/3程度の確立でしか起こらないと考えているが
ウィーン氏は1/2超の確立で起こると信じている事象」のことです。
今年の予想は
1. 2016年米大統領選、民主党のヒラリー候補が勝利
ヒラリークリントン氏が共和党のテッド・クルーズ候補を打ち負かすだけでなく、民主党が米上院で多数派に躍りでる。
クルーズ候補の極端に保守的な政策が裏目にでる見通し。ただ選挙結果は両党とも予想以下にとどまる。
2. 米株は下落
業績不振、利ザヤ縮小(賃金上昇でも価格競争力低下)、株価収益率(PER)の縮小が打撃となる。
世界的に不安定な情勢で、現金志向も強まり株価を圧迫へ。
3. FRBは2015年12月利上げ後、2016年の利上げは一回のみ
2015年12月に利上げを開始した当時は、2016年に4回にわたる利上げを予想していたものの25bp1回のみにとどめる。
経済と業績の低迷に加え、経済的苦難を抱えるエマージング国が背景。年後半には利下げ転換すら検討され始める。
成長率は2%以下に終わる。
4. 海外投資家、米株の持ち高を縮小
米経済の鈍化や業績不振を受けた米株安により、海外投資家が米株の持ち株を縮小させる。
米大統領選など政治的な不透明性も嫌気され、ユーロドルは1.20ドルまでユーロ高、ドル安が加速する。
5. 中国はかろうじてハードランディングを回避も経済原則は免れず
中国経済はハードランディングを回避するとはいえ若い世代を満足させる雇用を創出できず、銀行も不良債権の
増加に苦しむ。債務はGDP比250%に増大し、小売売上高をはじめ自動車販売鉱工業生産が上向くも成長率は5%以下まで
鈍化へ。人民元は輸出促進を目指し、対ドルで7元まで元安がすすむ。
6. 難民問題でEUは再び崩壊の危機
国家主義者、極右が台頭し、EU崩壊の決断こそ下されないもののユーロの長期見通し長期的見通しに暗雲が垂れこむ。
7. 原油は30ドル台で低迷
世界経済の鈍化に加え、イランの増産やサウジアラビアの産油量調整への躊躇が仇となる。
採掘活動の縮小でいずれ原油高を迎えるときが到来するだろうが、2016年に需要ひっ迫はみられない。
8. ニューヨークやロンドンなど、高級不動産が急落
ロシアや中国の買い手が市場から撤退し、高級不動産が値崩れする。原油安により、中東の投資家の需要も低下。
数多くのコンドミニアムが売れの残り、不動産開発業者は困難に直面する。
世界都市部の高級不動産物件、2016年は1.7%の上昇と2015年の3%から鈍化するとの調査結果も。
9. 米10年債利回り2.5%以下で推移
米景気の減速と米株式相場の低迷で、長期金利の指標となる米10年物国債の利回りが2.5%以下にとどまる。
投資家は安全資産として米国債を選好しつづける。
10. 世界経済成長率は2%増へ
過大な債務や需要の低迷に伴って世界経済の成長率は2%まで落ち込む。
米国だけでなく、中国など新興国も成長されているより落ち込むことが背景となる。
2016年はどんな年になるでしょうか。
もう1/12が過ぎました。良い年になることを祈ります。