手術まで2週間 あまり泣くこともなかった
行動もわりと冷静で適確だった様におもう ・・・ でも
心は 虚無感で染まり 無感動を装っているような状態だった
告知の翌日には会社に行き、事情を説明して「長期休暇届」を提出
大好きな後輩たちに、しばしの別れと簡単な引き継ぎをし
抗がん剤で髪が抜けるかもしれないと思って
長かった髪もバッサリ ショウトヘアにした
お金のことも少し心配だった 手術っていくらかかるのか?
がん治療には費用がかなりかかるって聞いたこともあるし・・・
加入保険の内容をチェックしてわかりやすいようにファイリング
念のため緊急連絡先も一覧にしておいた
それから循環器専門病院へ行って手術可能かどうかの許可をもらって
麻酔科で手術のための診察も受けた
入院に必要なものを買い出しに行き
その帰り母と胃を取ったらしばらくは食べられないだろうと
美味しいケーキセットを食べた
以外にもペロッと完食
毎日それなりに忙しくて、泣いたりふさぎ込んだりする事はなかったけど
何をしていても 空疎な時間を感じていた
そんな中
私のまわりはすさまじい速さで いっこ防衛網 を張り巡らせてくれた
手負いの妹を 四方から堅く守ってくれた家族
母の大きな愛
その母を一人にして入院する事が一番心配だった私に
「安心してていいよ」とパートを辞めることを即断して大阪に来てくれた 義姉
多くは語らないけど「心配するな!」と言ってくれた お兄ちゃん
「お前 ・・・ がんばれよ絶対!」と少し涙声の 兄貴
「絶対大丈夫よ!」と 姉貴
35年来のかけがえのない親友
がんの告知を受けたとき、いつも病気している私だけど「今度はヤバイかも・・・」って メールしたら
「いつも最悪を乗り越えてきたいっこだから今度も絶対大丈夫!」ってReメールがきた
そして、すぐに福岡から親友2人が駆けつけてきてくれた
言葉も要らない 顔を見ただけで すべて理解できるし理解してもらえる
無二の友
近所の人情に厚い大阪のお友達たち
懐の深い笑顔で温かい激励をくれた 「頑張るんやで!」「負けたらあかんよ!」
・・・・・・・・・・・
たくさんの人達の心が支えになり
お陰で 心まで病気にならなかった
みんなの思いは 私を 空しさの中から引き戻してくれた
励まされ 支えられ 見守られながら 沢山の優しさの中で
病気に立ち向かう負けない力をつけた2週間
病気へのファイティングポーズは今も持ち続けている
感謝してもしきれないほどの『愛』に包まれた
☆いっこ☆