弊社のキムと話していてこんな話題になりました。
ある会議で、夫のことを話すとき、何と呼ぶか、という議論になったとのこと。なかなかビタっとくるものがない、と。ほんとですね。
自分の夫のことを話すとき、「うちの夫が」「うちのつれあいが」など、「主人」という言葉を使わないことはできても、会話で、相手の夫のことを聞くときが、なかなか難儀なんですよね。
「ご主人は、○○○ですか?」
を、どう呼ぶのか。
「夫さんは?」と聞くという方もいらっしゃいました。
夫さん、オットサン、オットセイみたいで、なんだかなあ。しっくりこないんですよね。
20年ほど前、ある男女共同参画センターで問うたら、「男女共同参画の世界では、『お連れ合いさまは?』と聞くのよ」と教えていただきました。
先月、佐賀県で講演した際、アヴァンティの編集方針として、「主人」という言葉を使わない、なぜなら夫と妻は主従関係ではないから。さらに、「(夫が家事を)手伝ってくれる」というときの「手伝う」という言葉は使わない。なぜなら、家事や育児は、女性だけがするものだという価値観を読者に定着してしまうから。という話をしたら、30歳前後くらいの若い女性経営者の方に、いたく感激されました。自分も夫との関係でいつも疑問に思っていたことだった、と。
それを聞いて、私もとってもうれしくなりました。
何十年か前は、女性問題に意識のある一部の人たちのこだわりだったいわゆる「男女共同参画用語」が、いまでは、若い世代に当たり前になってきているんだなあと思ってうれしかったのでした。キムさんが参加した会議での議論も、若い女性たちの間で自然に生まれてきた会話だったんでしょうね。
さて、「主人」に代わる新語は生まれるのでしょうか?