先月、「#MeToo」を考える」というコラムを書きました。
昨年、世界を席巻した#MeToo、日本には広がらないなあ、無理だなあ、と思いながら書いたのですが、いま、大騒ぎになってますね。
海外ニュースのタイトルは、「日本に#MeToo上陸 セクハラ疑惑で財務次官が辞任」です。
私のコラムでも書きましたが、日本では、男性は平気でセクハラ言葉を吐きます。悪気なく。女性たちは、柳のようにしなって、セクハラ発言や態度をかわし、上手にかわせることが、デキる女としてキャリアを積んでいけた、ということもある意味事実なんだろうと思うのです。そこでガタガタ文句を言っても、いいことは一つもありませんから。
今回のテレビ朝日の女性記者も最初に会社に相談したが、黙殺されたんですよね。さもありなん、です。
わが社でこんなことがありました。15年ほど前、あるパーティで、経営者の男性が、わが社の社員に「いいケツしてるね」と言ったと、その社員が悲しそうに話しました。悔しかった、いやだった、ぞっとした、と。
私は、即刻、抗議文を書いて、その社長のところに持っていき、直接苦情を言いました。全く悪気はなかった、と。恐縮して謝罪されました。
私は、被害を受けた、悲しい思いをした女性を守ってあげる上司や経営者が必要なのだと思います。
こんなこともありました。これも15年くらい前です。
飲み会の席で男性経営者がシモネタを連発するのがいやで翌日電話をしました。ある会のリーダーになられるところだったので、「女性会員もいるのだから、リーダーとして、やめたほうがいい」と忠告をしたのですが、1時間電話で話してラチがあきませんでした。ノリで言ってらっしゃるのはわかります。みんなを楽しませようとしているのかもしれませんが、女性は(私は)楽しくありません。「シモネタにもっと大きなシモネタで返す」というツワモノの友人女性もいます。それはそれでスゴイな、と思うけど、私はいやです。以来、その男性経営者は私を避け、嫌われました。
「女性記者は女の武器を使うんだよね」と言うマスコミの友人男性がいます。
もし、そのテレビ朝日の女性記者が福田財務次官とそんなカンケイになっていたとしたら、その友人男性のいう「女の武器を使った」ということになるのでしょうか。失礼な話です。
今回の件、福田財務次官は否定したまま辞任されました。残念です。
大学の卒業年度が1982年で私と同じです。同時代を生きてきた者として、男性のこんな体質を許してきた同世代女性として、思うところの多い事件でした。