48歳の誕生日を迎えるという事は
私にとって特別な意味を持っていた
小学校5年生の時
私の父は48歳と1か月で亡くなった 肝硬変だった
ずーと 私は
父が亡くなった48歳は
私の寿命のような気がして
長生きするには 避けられない 大きな節目のように感じていた
父が生きられなかった それからの人生を 生きるということ
私に実現できるのか 漠然とだけど不安があった
心の奥で 静かにそして確実に気になっていた48歳
大動脈炎症候群という難病になったときも
・・・ 「やっぱり長生きできないのか?・・・」とも思った
しかし その年齢が近付いても 元気に過ごしていた私は
軽く父の48歳を超えられそうだと ・・・ 楽観するようになっていた
ところが 運命は甘くない
48歳になる約1か月前に スキルス胃がんの告知を受け
私の命は2~3か月と言われた
父と同じ歳で 人生が終わるかもしれなくなったのだ
皮肉な運命
気になっていたことが 現実に突きつけられた
どう表現したらいいのか・・・
無感情の中の悲しみ?深い・・・冷たい静けさ? 絶望?
いつ思い出しても
その時の感情をうまく表せない
ただ
現実が悲しかった 恨めしかった とても悔しかった
でも このまま死ぬわけにはいかない!死ねない!!
絶対に父と同じ歳で死ぬなんて
そんな親不孝できないよ!!
そんな悲しみを 母に与えたくなかった
だからこの闘い 絶対に負けるわけにはいかない
強き願いが ひとつの山を越えさせる力にもなった
父が生きた時間を超えてから
私の命 与えられた時間をどう生きるべきか・・・
決して無駄にはできないし 無駄にしない と誓った
父のそれからの時間を生かされているのだから ―――
その誓いは 努力を忘れさせない 支えの一つになっている
☆いっこ☆